不完全燃焼に終わった現役時代
私は人とは少し違う浪人生活を送りました。
ミスターステップアップの存在は、現役の時から知っていて、定期的にスクーリングに行きつつ学校と自宅で勉強していました。
ですが、勉強体力が全くなく、全然成績が伸びないまま、志望校より下のレベルの国公立大学に落ち、現役時の大学受験は不完全燃焼で終わりました。
浪人してからは心機一転し、宅浪しか選択肢が無かったので、自宅でひたすら参考書や問題集をこなしました。
夏の終わりから秋にかけてマーク模試、記述模試共に阪大法学部B判定、得意教科で記述模試全国二位を取るぐらいまで、成績を上げました。
その頃に、残りの半年間をどう過ごすべきか考えていたとき、大手予備校に通えば間違いないと感じ、秋から中高の友達が多くいる予備校に通い始めました。
しかし、自学自習ばかりやっていたため、上手く授業の勉強スタイルに馴染めず、勢いを失い、成績も振るわなくなることに。
その頃から、現役の時に何度もお世話になった自学自習中心のミスターステップアップの存在を強く意識するようになったのです。
自分の弱さと向き合い、もがいた日々
そして11月の中旬、塾をカウンセリングで訪れ、なんと次の日から入塾するという流れになりました。
実家は滋賀なので、通塾には往復3、4時間。
かつ浪人の直前期という神経が過敏になっている時期に環境を変えるという、今となってはかなり無茶なことをしたと思います。
でも、念願の入塾に、その頃の私は期待でいっぱいでした。
しかし、まもなく悩みが出てきてしまいます。
周りのみんなが自分より優れて見えるのです。
最初からここで浪人していたら、私はもっと賢くなれていたんだろうか。
毎日の通塾時間が長いから塾にいられる時間が他の人より短い。
他の塾生の方々にはあって、私にはないことを恨み、悔やみ、悩みました。
(本当に余計で無駄なことをしたと思います。)
せっかく両親が予備校を辞めて塾に入ることを許可してくれて、受験のプロである先生方が毎日近くにいるという、すごく贅沢な環境を与えてもらったのだから。
そこで現状を少しでも良くしようと勉強を続けるべきなのに、私は、他人や自分の浪人生活の前半期の不遇な環境を恨み始めました。
それを始めとして、直前期は雑念で目の前の勉強に集中出来ないことが多々あり、何度も何度も村田先生や弓場さんに相談に乗って頂きました。
先生方に背中を押してもらいつつも、どうしても考え事がとまらず、センターが終わっても、集中できない日々が続きました。
そして、センターから2週間近く経ったある日、柏村先生に私の失敗パターンを指摘されました。
・勉強の事で迷ったり、分からなかったりしても素直に聞けない
・自己満足の勉強しかしていない
・自己流に偏り、暴走している
あまりにもドンピシャで欠点を指摘されたので、悩みは一瞬で消え去り、その瞬間に、我流を捨ててこの塾で学べることは学び尽くそう!と決めました。
とはいえ、落ち込んでいた期間が長過ぎて、その時まではセンター後から私大の対策しかしていません。
阪大の過去問には11月以降ほぼ手をつけていないという状態でしたが、とにかく最後の2週間で、バイブル本や過去問を詰めました。
しかし、結果は不合格。
直前期の勉強不足で、自分の努力不足であることは分かっているはずなのに、環境に対する不満や後悔が柏村先生を前にして溢れてしまいました。
そもそも、私は受験に合格するべき人間ではないのか・・・。
不幸のどん底に落ちて先も見えず、私は結局、何をやってもダメなんだと自暴自棄になっていた時。
先生は
「今回はとことん砕け散ったらいい。後で、あの時はどん底でしたって言えばいい」
と言葉をかけてくださいました。
今回はダメだったけれど、これが人生最大のどん底なら、これからの未来はもっと良くなるに違いない、まずは今を生きようと決め、最後までなんとか走り切りました。
先生方のたくさんの愛に感謝!
私はこの塾に来て、たくさんの深い愛に包まれました。
村田先生は、時に優しく、時に厳しく、近視眼的になりやすい私を冷静に客観的に分析し、的確なアドバイスを下さいました。
本当に何度も何度も救って頂きました。たくさんご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした。
いつも塾生の幸せを願って一生懸命な先生を心から尊敬しています。
本当に、ありがとうございました。
柏村先生には、自分の汚くて醜い部分をたくさん見せてしまいました。
私がどん底にいる時でも、先生は決して見捨てたりせず、私が這い上がるまで待っていてくれました。
面倒見が良くて、細かい所まで目が行き届き、睡眠もろくに取らずに塾生のために熱心に働き、どこまでも深い優しさを持つ先生を本当に信頼し、尊敬しています。
私も先生のような、強くて優しい人間になりたいです。
他にも、いつも優しい笑顔で場を明るくして下さった弓場さん。
一つの質問に対して、ここまでやってくれるのか、というくらい熱心に答えて下さった与那嶺さん。
毎日毎日美味しいごはんを作って下さった食堂の皆さん。
モチベーションアップの会や食事の場で面白くて元気が出る話をして下さったグレートティーチャーのスタッフの皆さん。
本当にありがとうございました。
最後に、私がこの一年を通して得たものをここに残しておきます。
今回の受験は決して上手く行ったとは言えませんが、人生において乗り越えるべき課題が見つかりました。
この一年、浪人していなかったら、大学でこれをやりたい!という熱意も生まれず、自分の適正も知らず、反骨精神もないまま、これから先もずっとぼんやりと生きていたでしょう。
環境を二回も変え、苦しみ、もがいたからこそ、一年前の目先の利益だけを追い求めて生きていた自分より確実に成長出来た、と胸を張って言えます。
そして、そんな環境を与えてくれた家族、事情を考慮して私が入塾出来る様にして下さった先生方、スタッフの方々に、心から感謝申し上げます。