京都大学(医学部・人間健康科学科)☆合格☆まほさん


合格体験記

バイトと受験の両立。

正解のない問いに向き合い、京大合格!

まほさん

 

現役、一浪とほとんど勉強しなかった。家には誘惑が多すぎたからだ。

通信コースに入っていたが通塾したい思いが強く、二浪目が決まった時、親に相談した。

そこで母から課された通塾の条件は、バイトをすることだった。

バイトしながら通塾か。

どうだろう、いけるか? 不安が押し寄せる。

でも、どうしても京大に行きたかった。うだつの上がらないこの生活から脱却したかった。クソみたいに怠惰なこの性格を変えたかった。

よし、腹は決まった。

この一年で決めるしかない。

バイトだってなんだってする。

どんな苦労も引き受ける。

だから、どうか、京大へ。

働きながら学ぶ喜び

二浪目が始まる。

朝5時過ぎに起きてバイトへ行く支度をする。楠葉(くずは)の朝は人通りが少なく澄んでいて、自転車で街を駆け抜けるのが気持ちいい。

私を採用してくださったコンビニの店長は、人当たりがとても良く働きやすい職場だった。

人生初のバイトだったが、安心して楽しく働けた。

バイトへの行き帰りは、自転車に乗りながらキング牧師の演説を暗唱したり、品出し中は化学の白紙法を頭の中で反復したり。トイレ掃除中は古文の助動詞をぶつぶつ唱えた。

あらゆる隙間時間を貪るように勉強にあてた。

コンビニにはいろいろな人が来る。常連さんと少し話したり、店長に少し怒られたり、励まされたりと、良い社会勉強になった。

だから、「みんなは勉強してるのに私はバイトで勉強が出来ていない」という焦りはまったくなかった。

塾で教わった、「世のため人のために役立つ人間になれるように、いま勉強していく」という考え方を、実際に働くことで、身をもって体感できることが嬉しかったからだ。

そう思うことで、働くことに前向きになれた。

時には1日10時間も働いた。

それでも、食費が足りず、4月から9月くらいまでは通帳とよく睨めっこしていた。苦しかったが、塾の静謐(せいひつ)な空気や、エネルギーに満ちた塾生を見ていると、私も頑張ろうと思えた。

順調な勉強と、

襲ってきた「罪悪感」

10月に入り、仕送りを増やしてもらいバイトを辞めた。

勢いをつけながら、序盤、中盤に培(つちか)った基礎を過去問演習で応用し、アウトプットしていく。

講師や大学生にその場で問題を解いてもらい、感覚をインストールする。

毎日のテストやノート提出で、どんどん力がつき、京大に合格する可能性が見え始めた。

ただただ勉強が楽しく、のめりこむように机に向かい、飛ぶように日々が過ぎていった。

しかし、同時に、自分の中で大きなドス黒い感情が渦巻いていった。

バイトを辞めて、親にお金を出してもらって、美味しいごはんを三食食べて、静かな部屋に清潔な服、素晴らしい先生方に囲まれて勉強できている状況に、罪悪感を強く感じるようになったのだ。

なぜ、私はこんな恵まれているのか。

私は、こんなにたくさんのものを享受していい人間じゃない。そんな器じゃない。

世界の裏側では、多くの人が餓死していく。

武装した人間に大切な人が殺されていく。


明日があるかもわからない、そんな凄惨(せいさん)な中で必死に生きている人がいる。

彼らと私の違いは何か。

なぜ私は苦しんでいないのか。

格差とは何か。

なぜ戦争があるのか。

戦争がなくなったらどうなるのか。

平和とは何か。

正しい生き方とは何か。

・・私とは何か。

ゆば先生の言葉

「正解なんてない」

一つの罪悪感から、問いが膨らみ膨らみ、抱えきれなくなって潰される。

答えのない問いを知らぬ間に考え続けていることに気づき、慌てて勉強に戻るが、まったく集中できない。

ただ、この世界がむごく、醜く、どうしようもないことに絶望して、回り回って自分に絶望して泣く。勉強どころではなかった。

毎日のルーティンが崩れ、手帳も書かず、鬱屈(うっくつ)とした日々。

静かな雨がさわさわと降る11月のある夜、突如、ゆば先生と話そう、と思った。

この状況をなんとかしなくてはいけない。

階段を駆け上り、ゆば先生に突撃する。

そして自分の不甲斐なさや雑念を書き殴った手帳を見せて、号泣した。

ゆば先生は、私の様子を見て、優しくも厳しく叱ってくださった。

前を向けと導いてくださった。

その時、教えていただいた、心に残っていることがある。

この世界には、「人々を救う方法はこうだ」という、絶対的なものはない。

さまざまな問題が複雑に絡み合う中で、正解を簡単に導き出せるほど、この世界は単純じゃない。

ということだった。

私はモヤモヤしたことが嫌いで、正解探しをする癖があった。

でも、〝正解らしきもの〟にたどり着いたとき、そこに安住して、もっとよい答えに至る可能性が失われることを教えていただいた。

みんな、何が正解かわからずモヤモヤしながら生きている。

それでいい。だからこそこの世界は面白い。

そして、問いを立てること自体は良いことだから、ノートに書き溜めて、大学生になったらもう一度考えてみれば良いよ、とゆば先生にアドバイスしていただいた。

その日から、徐々に雑念が消えていき、また目の前の勉強に没頭できるようになっていった。

そして、京大合格へ

あっという間に京大の二次試験当日。

私立の滑り止めにほとんど落ちてしまったことも構わず、自信に満ちあふれていた。

私ならできる。絶対受かる。受験なんてとっとと終わらせて、早く自分の好きな勉強がしたい。

そんな思いだった。

特に緊張することもなく、すべての試験が終わった。

合格者一覧の中に自分の番号を見つけた時も、ああ良かった、という安堵感だけで、飛び上がるような嬉しさはなかった。

やっとスタートに立てた。

こっからが勝負だ、ここからどう生きるかだ。

早くたくさんのことを学びたい。はやく、はやく、もっと。

受験が終わったのに、私の知的好奇心はくすぐられるばかりで、心の中はエネルギーに満ちていた。

ゴールはもっと先にある

この塾では、大学合格をゴールとしない。

ゴールはもっと先にある。

高い高い理想を持ち、志を立て、世のため人のために役立つ人間になったらいいと教わる。

一分一秒を大切に生き、たくさんのことを学び、世界をよりよくしたいと本気で考えている大人たちがいる。

そんな奇跡みたいなところで、私は学び、これからも学んでゆく。

あなたが、この塾を見つけたことは紛れもなく奇跡だ。

その、数々の偶然が重なってできた奇跡を大切にして、どうか勇気を出して一歩踏み出してみてほしい。

まだ、自分は変われる。

まだ、この世界は変われる。

そう、心から信じて、私は生きていくし、

あなたもそう生きれたら良いなと勝手ながら願っている。

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