なぜか勉強が手につかなくなりました。その時に、村田先生からアドバイスしてもらったことが、
「最高の医者になると決めたらいい」
でした。その日から、このフレーズを、潜在意識に届くまで、毎日唱えるようにしました。
自習机にもバンと大きく紙に書いて貼り出しました。
手を抜いていい瞬間なんかない!
私の精神的弱さを、先生方は見抜いていました。ムリだと思った瞬間から、全力で取り組まずに、手を抜くのです。
英語なら誤読が増えて、数学なら計算ミスばかりしていました。
センターを失敗してから、心の中で
「ムリだ・・・」
と思っていた私は、結局、私大医学部全敗でした。
過去問では合格点近くまで取れていたこともありましたが、
自分としては完全にメンタルの弱さが原因だったと思います。
結局、私大医学部に全敗したため、他学部の入試を受けることになりました。
今までの自分なら、「行きたくない!」と思って、手を抜いていたと思います。
でも、この時ばかりは、違いました。
ここで全力を出すことで、きっと医学部の合格にもつながっている気がしたんです。
実際、入試の後、こんなにスッキリと、晴れやかな気持ちになったのは初めてでした。
泣きたいなら頼ればいいじゃないか!
国公立2日前、見なきゃいいのに、埼玉医科大の結果を見ました。結果は不合格。
ここでブレたらダメだと思って、黙々と勉強をしていました。
そんな時、トントンと肩を叩かれました。そこに立っていたのは、柏村先生でした。
心の中では涙を流していたのですが、素直に頼ろうと思えませんでした。
今だからこそ言えますが、強がっていました(笑)でも、結局、強引に柏村先生に呼び出されて、
「泣きたいなら頼ればいいじゃないか!」
と言われました。心のダム、決壊。
涙はなかなか止まりませんでした。
国公立2日前なのに、全然勉強できませんでした・・・
でも、柏村先生はずっとそばにいてくれたのです。
夜遅くまで、ご飯も食べていなかったのに。ようやく涙がおさまって、
柏村先生と2人で一緒にべじラーメンを食べたのですが、今となっては、忘れられない思い出です。
先生方には、本当に迷惑をかけたり、ひどいことを言ったこともあったのですが、
いつも私のことを見放すことはありませんでした。
本番に起きたキセキ
『E判定からの限界突破勉強法』には、「知っている問題が出る!」
と書かれていますが、それまで私は一度も経験することはありませんでした。
「私はやっぱり医学部には縁がないのかな・・・」
そのような想いが湧き上がってくることもありました。
国公立大学の入試本番、数学の問題をパラッーと見た瞬間、目に留まった問題がありました。
「『実力アップ問題集3』と同じ問題がある!」
これは私一人でつかんだものではありませんでした。
実はこの問題、ニガテ意識から私は手をつけておらず、弓場さんがそのことに気づき、
「今日中に完ぺきにしなさい!」
と怒ってくれたのでした。
こういった経緯もあって、私にとっては思い出に残る問題だったのです。
正解に至るまでのプロセスも完ぺきに覚えていました。
ボーダーに達していなかった私にとって、この問題が出題されていなければ、
絶対、絶対、合格していなかったと思います。入試が終わった後、私は思いました。
「弓場さん、生まれてきてくれてありがとう!」
私にとっての、命の恩人です(笑)
今の頑張りが人生を決める!
「知っている問題が出る!」というキセキが起きましたが、まだ合格を手にしていなかったため、
私立医学部の後期試験に向けての準備を始めていきました。
「3月末まであきらめるな!」
いつも先生方から、何度も言われていたためです。
と同時に、私はなんとなく、ここでの自分の姿勢が、
前期の国公立の結果を決めるのではないかと思っていたのです。
迎えた結果発表の日、
「どうやってなぐさめてもらおうか」
そのことばかり考えていました。
まさかの合格!
自分の力じゃない。
叱咤激励してくれたスタッフの皆さん、実家で私の成功を信じてくれていた両親のおかげです。
もし合格の理由を一つ挙げるとしたら、「最高の医者になる」と決意したことだと思います。
ミスターステップアップには普通じゃない何かが絶対にあります。
スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。