誰も信じられなかった私が、この一年で得たもの
「どーせ、人は “ 裏切る生き物 ” なんだ…」
それが高校3年の私が行き着いた、人生の結論でした。
今思えば、なんてやさぐれた女子高生でしょう(笑)
でも、ミスターステップアップでの受験生活を終えて、
私は変わることができました。
今の私には、心から信じられる人が、たくさんいます。
この一年間で、私の身にいったい何が起きたのか。
今からそれを、飾ることなく、書かせてもらいます。
もしかしたら、一年前の私のように
信じられる人がいなくて
未来に希望が持てなくて
苦しんでいる受験生がいたら、
少しでも、これを読んで励みにしたり
自分もがんばろう、と思っていただけたら嬉しいです。
あの日、すべての大人に絶望した…
高校3年生の冬、まさに受験の真っ只中のことでした。
当時、通っていた予備校に電話をしたら
突然、こう言われたのです。
「○○先生は、この前、辞めましたよ」
担当の先生が、ある日、急に、
いなくなってしまったのです。
何も知らされることなく、急に、ですよ!?
他の先生に頼ろうとしても
返ってくるのはマニュアル通りの返事だけ。
信じられない…
私は、どうしたらいいの!?
もう、受験は目の前なのに…
今まで何だったの!?
ワラにもすがる思いで選んだ予備校だったのに、
私が掴んだワラは、プチッ…と切れて
私は、奈落の底へ突き落とされたのです。
街が灰色に見えました。
私は、激しく調子を崩しました。
予備校は、私のことを
合格の見込みがない生徒と見切りをつけたのか
「テキトーに自習室使ってろ」
みたいに、露骨に態度が変わるのが、
目に見えてわかってしまいました。
どーせ、生徒は、生計を立てるための道具なんでしょ?
大人はみんな、お金のためだけに働いてるんだ…。
自分たち受験生は、
合格したい! 絶対合格する! って、
必死に勉強してたのに…
はぁ…、なんだか、バカみたい。
こんな目にあうくらいなら、
最初から、期待するだけムダだ…
見た目では明るくふるまっていましたが
メンタルはボロボロ。
食事も、外食ばっかで
身体まで不健康で、肩こり、頭痛がひどい…
悩みがめちゃくちゃ多すぎて、
もはや、勉強どころではありませんでした。
でも、誰にも相談できず
友だちとも、表面的な付き合いで、
「仲良く、楽しければそれでいいじゃん」
「本音で付き合ったって、ろくなことない」
ずっとそう自分に言い聞かせて
まわりに合わせて、表面的に明るく
振る舞うしかなかった。
そうすると、確かに楽ではあったんです。
でも同時に、ぬぐいきれない空虚感に襲われました。
その空虚さを、恋愛で埋めようとしたこともありました。
でも、それは逆効果で
ひどい別れ方をすることになり
逆恨みされて…
誰も信じられなくなっていったのです。
もう、心は氷点下にまで冷えきっていました。
なのに、学校の先生や、まわりの友だちは
そんな私の内情なんて知りませんから
「みほは、ずっと勉強してたから絶対うかるよ~」
「期待してるからね」
なんて、軽薄な言葉をかけてきて
それがまたプレッシャーになって
私は完全に、潰れてしまったのです…。
こうして、私の浪人が決まりました。
あんなに勉強したのに、ダメだった…。
あ~ぁ…、何だったんだろ、私の一年は…。
そんな暗い気持ちを抱えていたとき
なにかに吸い寄せられるように
私はふらっと本屋に立ち寄りました。
そこで、一冊の本が目にとまったのです。
『E判定からの限界突破勉強法』
なんか、勉強法っぽくない、変わった本だなぁ
そう思って、パッと本を開けたときです。
ある言葉が、飛び込んできたのです。
実際のところ、多くの受験生が苦しんでいるのは
勉強法やテクニックの問題ではなく…
・「努力が大事」ということはわかっているけど、努力できない
・勉強のやり方はわかっても、やる気や集中力が続かない
・そもそも、何のために勉強しているのか、わからない
・まわりのデキる受験生と自分を比べてしまって、自信がもてない
このような、「生き方(考え方)」の問題なのです。
思わず、本屋で一人、つぶやきました。
「これ、私のことじゃん…」
迷わずその本を買って帰り、部屋で、むさぼるように読みました。
読めば読むほど、まるで自分に対して書いてくれたかのように
ズバズバと心に刺さってくるのです。
この本、すごすぎる!
なんでこんなに私のことがわかるんだ!!
もう感動しっぱなしで、気づけば
どのページにもマーカーが引かれ、本はフセンだらけ。
入塾するための2つの壁
「ミスターステップアップに入りたい!!」
その思いが、私の中で膨らんでいきました。
けれど、私の目の前には、
2つの大きな壁が、立ち塞がったのです。
親の反対と、
兄の大反対でした。
母
「えぇ~~、大阪ぁ?
一人暮らしに慣れるの、大変でしょ?
わざわざ大阪に行く意味あるの?」
兄
「そうだよ。地元の実績のある予備校にしておきな。
俺がもっといいとこ、探してやるよ」
私がいくら熱弁しても、
家族は、まっったく聞く耳をもってくれませんでした。
でも、昨年のトラウマがあったので
地元の塾に、行くのだけはイヤ!!
はぁ、どうしたらいいのかな…、
こんなに行きたい気持ちで溢れてるのに。
もうこれ以上、説得材料がない…。
あきらめかけたその時、
母が、意外な言葉をかけてきたのです。
「みほ、あなたが行きたいって言ってた塾があったでしょ?
お母さん、その塾のこと、知ってるかも…」
「えっ!?どういうこと?」
「私が最近ハマってるYouTubeで、
その塾の話をしてたのよ!」
すると母は、スマホの画面を私に見せました。
「神社の専門家、羽賀ヒカル??」
「この羽賀さん、その塾の卒業生らしくてね。
なんか、すてきな塾みたいよ」
なんと、私が何回説得しても
まったく揺らがなかった母が
羽賀さんのYouTubeを見て
たった一言で、覆ってしまったのです!!
私はこの機に乗じて、
母と2人で入塾説明を予約しました。
やった! これでミスターステップアップに行ける!
入塾説明の日に、起こった奇跡
初めて訪れた塾は、とても暖かい雰囲気で
今まで私が思い描いていた塾とは
まるで違う空間が広がっていました。
クラシックの心地よい音楽
アロマの甘い香り
なんともリラックスできる空間でした。
テーブルにつくと、
弓場先生がミルクティーを出してくれました。
自然な味で、優しい甘さだけどコクがあって、
これがまた美味しすぎる!!
そして入塾説明が始まり、
一年間の勉強計画、
各教科の勉強の進め方などを
そのときの私の状況に合わせて
2時間もかけて、じっくり説明してくれました。
その中で、
かつて医学部に大逆転合格したという
“吉村さん”という卒業生の話になりました。
「この吉村さんは、前期で落ちて諦めかけたけれど
後期試験で大逆転して、合格を勝ち取ったんだよ」
家に帰って
「ミスターステップアップに通うか、それとも地元の塾か」
私の運命を決める家族会議が開かれました。
実際に見てきたステップアップの良さを
熱弁する私に対して、厳しい兄の視線。
兄
「合格者の数じゃ、大手の方がやっぱり多いし。
ここは大手にしておくべきじゃんじゃないか?」
私
「だって、そもそも生徒の数が違うじゃない!
しかも、ミスターステップアップでも、
本当に大逆転合格してる実例が、いっぱいあるんだよ!!」
兄
「でも、証拠あんの?
そんな実例なんて、いくらでも作れそうじゃん…」
私
「実例も見せてもらったもん!
医学部に合格した、長野出身の吉村優花さんとか!」
兄
「えっ…、いま、誰って??」
急に、兄の顔色が変わったのです。
私
「いや、だから、長野出身の吉村優花さんって子が
後期試験で医学部に逆転合格したんだって!」
兄
「長野出身で、医学部で、吉村優花…、まじで!?
ちょ、ちょっと待ッてろよ!」
すると兄は自分の部屋にダッシュして
押入れの奥から、何かをもってきました。
そして、バサッ!と机の上に置かれたのは
「高校の卒業アルバム」でした。
ページを繰っていく兄が、大声で、
兄
「やっぱりだ!! ほら!」
兄の指差した先にあった名前は…、吉村優花さん!
驚くべきことに、私がたまたま
入塾説明で紹介された吉村優花さんは
兄のクラスメイトだったのです。
兄
「覚えてるわ…、席が隣になったこともある!
でも、こんなん言ったら悪いけど
そんなにデキる子じゃなかったよ。
あの子が医学部いけたの、この塾のおかげだったんか!!」
予想だにしない偶然のおかげで
頑なに反対していた兄は、
入塾を認めてくれることになりました。
2つ目の壁は、あっさりと崩壊し
まるで導かれるようにして
私は、ミスターステップアップに
通えることになったのです。
いろんな意味で、塾とは思えない…!
晴れてミスターステップアップに通えることになった私。
でも正直、長野から大阪で
一人暮らしして浪人するのは不安もありました。
いざ、来てみると、見知らぬ土地。
知り合いも誰もいない。
若干のホームシックでした。
そんな中、一人暮らしする家に入居する際、
コロナの影響で近くのショッピングモールが空いておらず、
カーテンが買えない…
さっそく困っていたとき、塾のスタッフさんに
「この辺で、カーテン買えるとこ、ありませんか?」
そう聞いただけなのに、なんと、
私の代わりに車で買いに行ってくれたのです。
えっ…、ここ塾でしょ!?
なのに、カーテンまで買ってきてくれるなんて。
人間不信に陥っていた私にとっては、
この小さなことが、ものすごく衝撃でした。
その後も、困った時は助けてくれて、
みんないい人ばかり。
でも、私の心は、あまりに冷めきっていたので
「ここのスタッフさんは、世のため、人のためとか言うけど
そういうの疲れるんだよね…(どーせ口だけでしょ…)」
「こんなにやってくれるけど、きっと裏があるんでしょ…」
(どーせ、私のことなんて興味ないんでしょ…)」
なんて、今にして思うと、かなり失礼なことを思っていました。(笑)
でも、そんな私に対しても、
いつも先生方はあたたかくて、
大事にされてるなと、感じられるようになっていきました。
落ち込んだときも、ごはんで復活
現役生の時は予備校通いのため、
外食やコンビニ食ばかりでした。
添加物がたくさん含まれていたためか、
食欲がわかず、激ヤセしていたのです。
でも、ミスターステップアップに来て
「食堂(社員食堂ゆにわ)」で手作りのごはんを
食べていくにつれて、食欲も戻ってきて、
一年前より、ずっと元気になっているのを感じました。
そして何より、
調理されているスタッフのみなさんの笑顔と
丁寧に作られた、やさしい味のごはんをいただいていると
「このごはんって、真心のかたまりだなぁ…」としみじみ感じて
疲れたり、落ち込んだりしているときも
「よし、がんばろう!」
という気持ちになりました。
毎日、毎日のごはんのぬくもりが
冷え切った心を、じわりじわりと
溶かしていってくれました。
冷えた心と、冷えた身体
私にとって、身体のケアも大きな課題でした。
もともと肩や首のコリからくる頭痛持ちで、
去年は、首が痛くてコルセットをしないと
勉強できないほどでした。
その頭痛は、ずっと続いていて
ミスターステップアップに来てからも
ある日、勉强していると
あまりに頭が痛すぎて、動けなくなった日がありました。
「痛い、いたたた…」
と、うめく私を、弓場先生は冷静に見つめて
「大丈夫」
と声をかけてくれて
すぐ近くにあるボディヒーリングサロンに
連れて行ってくれたのです。
(ここも塾の関連施設で、整体師の万福先生は、なんと卒業生なんです!)
そこで、首の施術をしてもらうと、
痛みがみるみる引いていきました。
「ほんとすごい!
もう数年間、ずーっと頭痛だったから
もうこの痛みは、私の一部なのかな…とすら思ってました」
そう言うと、整体師の万福先生は
やさしい口調でこう言ってくれました。
「どうして、首や肩が凝るのか、わかる?
原因は、身体の冷え、なんだ。
もしかして、キミは、
よっぽど、人のことを警戒してきたんじゃない?
人の顔色をうかがって、人目を気にして、
他人に合わせるような生き方をしていると
ずっと、身体はリラックスできないから
血流が悪くなって、身体も冷えて
頭の回転も鈍(にぶ)くなって
終(しま)いには、心まで冷えてしまうよ。
この一年、勉強を通して
人のことを信じられるようになったら
きっとあなたの身体のコリも、消えるはず。
人は、身体がゆるんで、自然体でいるとき
いちばん、潜在能力を発揮することができるんだ。
キミの中には、まだ秘められた才能があるはずだよ」
正直、「心が冷えてる」というワードに、驚きました。
この人、なんで私のことがこんなにわかるんだろう!?
そんな衝撃を受けることが、この塾にいると、何度もあったのです。
謎のモチベーション
相談に乗ってほしいとき、
先生方は、忙しい中でも時間を作ってくれました。
毎日塾に来てくれるし
365日、朝から晩遅くまで、塾は開いている。
相談しにくい時や、タイミングが合わないときは
目安箱に出すこともできたので、
メンタルサポートは本当に充実していました。
でも、すごく親身に話してくれる先生に対して
あたたかいな、と思いつつ
どこかで、一線を引いている自分もいました。
「人を信じたら、いつか裏切られる…」という
18年間、積み重なった思いがあったからです。
「なんで、ここの先生は、こんなに時間をかけて
私の話を聞いてくれるの?」
まったく割りに合わないはずなのに
先生方のモチベーションは、どこからくるのか
わからなかったのです。
ある時、意を決して、
よなたん先生に聞いたことがあります。
「先生たちって、休みあるんですか?」
すると、よなたん先生はこう言いました。
「あぁ、あるよ。
でも、受験生には、休みがないだろ?
お盆だって、正月だって、関係ない。
毎日、毎日が、真剣勝負だ。
僕らも受験生と一緒に、
いつも戦ってる気持ちだから、
正直、休む気になんて、なれないんだよね。
だからさ、休みの日でも、
結局、みんなの顔を、見に来ちゃうんだよ。
オレにとって塾講師は
“職業”じゃなくて
“人生”そのもの、だからさ」
衝撃的でした。
今までの私なら、
「そんなこと言って、どーせキレイゴトでしょ…」
と、間に受けなかったと思います。
でも、その時、
先生方の笑顔と、まっすぐな目を見ると
この言葉、信じてみよう、と思えたのです。
悩み取り除きマシン
ミスターステップアップのすごいところは
どんな相談にも乗ってくれることです。
しかも、その返答はマニュアル通りではなくて
いつも想像もできないような角度から返ってきました。
相談する前は
「こんなくだらないこと聞いていいのかな…
バカなやつだと思われないかな…」
「どーせ聞いても、解決できるわけないよね…」
と、思っていても、いざ話をしてみると、
スッキリ悩みが晴れるのです。
どれもこれも、
今までにないアドバイスで
何だこの人!
こんな大人、日本中にいたの!?
と思いました。
思わず先生に対して
「先生って、“悩み取り除きマシン”みたいですね」
と、大変失礼なことを言ってしまったこともあります。(笑)
でも、そう言いたくなるくらい
今までの人生で、一度も経験したことのない感覚だったのです。
そんな私も、冷めた心と、戦っていましたから
うまく勉強が進まないときは、落ち込むこともありました。
そのことを、すぐに相談できたらよかったのですが
「どーせ、私のことなんて、どうでもいいんでしょ…」
という気持ちが芽生えてしまうこともありました。
(本当は、わかってほしいのに!)
でも、そうやって私が“すねモード”になっていると
なぜか、見抜かれるのです。
ある日も、勉強をしていると
急に村田塾長が、声をかけてこられました。
「なんかあった?」
私のことを心配して、声をかけてくれた。
心の中では、うれしい。
でも、なぜか素直になれず、
私は強がってしまいました。
「大丈夫です(ブスッ…)」
すると先生はすかさず、言いました。
「でも、顔に書いてあるよ。
私は今、幸せじゃない、って」
もう、隠すことはできない…
一気に涙腺が崩壊して、
気づけば、
今まで、人に裏切られてきた過去や
辛かった思い出を、洗いざらい話していました。
先生はそれを、全部、受け止めてくれたのです。
何時間も、夜中まで、話してくれました。
そして最後に、村田塾長は、
こう諭(さと)してくださいました。
「いいかい? 助けてほしいときに、
それを素直に口にせず態度で示すのは、
子どものやることだ。
受験を通して、自立しなさい。
本当の意味で、大人になりなさい。
大人になるということは
つらい時、困った時に
“助けて”と、自ら言えるようになることだ。
自ら、愛をもらいに行けるようになることだ。
だから今後は、助けてほしいことがあれば
自分でちゃんと、オレのところに言いに来い。
そのために、オレはいつも、ここにいる」
この言葉が頼もしすぎて…
もうどれだけ、勇気をもらったことか。
そして同時に、「大人になろう」と決意することができました。
英語は絶対にできると確信できた
ミスターステップアップと、
今まで通っていた予備校での勉強は、
まったく違うものでした。
今までは、授業中心の勉強をしていました。
たしかに、予備校のおもしろい授業を聞くと
わかったような気持ちになる。
でも、実際には、ぜんぜん点数が伸びなかったのです。
それに、ただ授業のコマ数をこなすだけで
「いったい、どこまで授業を受けたら
私は完成するんだろう…」
という不安が、常にありました。
でも、ミスターステップアップでは、
最初に、年間の勉強計画を立ててくれて
「一年間で、これだけやれば、絶対合格できる」
と、はっきり断言してもらえたのです。
これが本当にありがたかったです。
停滞していた成績も、着実に伸びていくのを感じました。
ほんのちょっとのアドバイスで、
一気に歯車が周り出した感覚でした。
勉強法の中で、とくにすごかったのは
「英語構文のFOR」という教材を使った勉強法です。
この活用法を知ったおかげで、
文構造の分析で迷うことはなくなりました。
去年までは、
文法を授業でやってはいたけれど、
「なんとなく」の感覚で解いていた。
どこまで勉強したらいいのか
ゴールもまったく見えていなかったのです。
でも、ここの勉強法で
はじめてゴールが見えて、
「英語構文のFOR」さえマスターすれば
もはや、解けない問題はない!
というのが、衝撃すぎました。
それまで苦しかった構文が
パズルみたいだ、超楽しい!
とすら思えるようになったのです。
さらに、英語の勉強会。
これがまた、すごかった。
秋頃、共通テストの時間配分で困っていましたが、
そんなとき、よなたんが
「今から、俺が問題を解く。
どんなペースで、
どんな感覚で、
どんな呼吸で、解いているのか、
自分にインストールするつもりで、見といて。
これが、偏差値70の感覚だ」
と、ぶわーーーっと、すごい速さで問題を解いてくれました。
私は、まばたきも、息をするのも忘れるくらい
必死に、その感覚をものにしよう!と、食らいつきました。
すると見ているだけで、
本当に「感覚が変わった!」と感じました。
さらに、ボイレコで何度も聞いて
いざ、過去問を解いてたら…
今までより、圧倒的に速く解けたのです!
自分で解いているのに、
自分じゃないみたいな、不思議な感覚でした。
気づけば、共通テストの英語では
8割を切らなくなりました。
私大の超長い英文でも、
試験時間内にしっかり読めるようになったのです。
数学は「白チャート」の反復が本当にすごかった。
▲わたしが使っていた白チャート。この一年の戦友です。
白チャートで基本を完ペキにしたら
あとはその“組み合わせ”で、あらゆる問題が解ける!
というのは、本当でした。
実際に、自分が受けた大学の問題を見ると
白チャートからしか出ていません。
白チャートは試験の最後の日までやり込んで、
ⅠAは10分
ⅡBは15分
でセルフレクチャーできるようになりました。
私の最大のターニングポイント
最後に、受験の明暗を分けたのは、
私の最大の課題だった「メンタル」でした。
共通テストが近づくにつれて
だんだんとプレッシャーを感じて
追い詰められていってしまったのです。
不安で、勉強していても、落ち着かない…。
食欲もなくなって、
緊張のあまり嘔吐してしまうこともありました。
それでも私は、
まだ先生方に頼りきることができてなくて
「自分でやらなきゃ…」
「受験は追い込んでなんぼでしょ…」
「もっと過去問で、点とらなきゃ…」
どんどん、自分を追い詰めていってしまったのです。
それに気づいた柏村先生は
こわばった私の顔を見るたびに
「もっとカラダをゆるめたほうがいいよ」
そうやって声をかけてくれました。
でも、私の頭の中は
「そうは言うけど、もっとやらなきゃ…」
「自分でなんとかしなきゃ…」
「去年みたいにはなりたくない…」
焦って、焦って、大事な直前期になのに
バイブル本(基本教材)の反復を
おろそかにしてしまったのです。
そして、迎えた共通テスト。
私は、身体を壊してしまって
まともに受けることができませんでした。
過去問では、8割以上とれるようになっていたのに
得点は、いつもより1割以上も、落ちてしまったのです。
とことん勉強したはずなのに…。
言葉にならない悔しさ、悲しさが込み上げました。
あぁ、この一年、
いっぱい支えてもらって
いっぱい助けてもらってきたのに
こんなことになって、情けない…
今までにないくらい、落ち込みました。
それだけ本気でやってきたから。
脳裏には、去年の悪夢が、蘇っていました。
ただ…
ただ一つ、
去年の私と、
今年の私とでは、
一つだけ、違っていることがありました。
それは、“信じてくれる人”が、いたことです。
共通テストが、思うようにいかなかった後
弓場先生の勉強会がありました。
そこで弓場さんが言いました。
「今年の問題を見て、やっぱり、
バイブル本(基礎)からしか出題されてなかったよね。
今年の問題、バイブル本をやり切っていたら
確実に、8割以上は、とれたはず。
これでハッキリと、わかったでしょう?」
事実を突きつけられて
私は張り裂けそうな思いでした。
この塾の勉強法を信じてきたはずなのに
どうして、直前で焦って
ズレたことをしてしまったんだろう…
そう思い、自分を責めそうになった瞬間、
弓場さんが、熱く、語ってくれました。
「でも、今からでも遅くない!
このままじゃ、受験終われないでしょ!
この失敗は、大事なことを
教えてくれたんじゃないの!?
バイブル本をやりきって
できること全部やりきって
この受験生活を終えないと、後悔するよ。
受験はまだ、終わってない!
大丈夫だから、もういい加減、信じて!!」
気持ちいいくらい、ストレートに言ってくれて
私は、やっと、目が覚めました。
そこからは逆に「もうやるしかっ!」という思いで、
必死で勉強しました。
ところが実は、共通テストの後に
もう一波乱、あったのです。
あきらめの悪い素敵な大人
私大の入試が近づいてきた、ある日、
なんと、信じられないことに私は
志望校の出願を忘れていたのです。
気づいた私は、すぐに出願の締め切りを確認しました。
1月20日消印…って、今日じゃん!!!
え、やっば!!
郵便局は、15時まで…
手元の時計を見て、私は青ざめました。
16時30分…
え…うそ…
慌ててほかの時計を見ても、
やっぱり針は、16時30分。
終わった…。
私の一年は、また、終わった…。
パソコンの画面の前で、凍(こお)りつきました。
その時です、
異変に気づいた柏村先生が
事情を聞いてくれたのです。
でも、もう、後の祭り…
「先生、もう手遅れ…」
…と言いかけた瞬間!
柏村先生が、叫んだのです。
「大きい郵便局は、17時まで開いてる!
まだ間に合う!!走れ!!」
ダッシュで、塾の階段を駆け降りました。
車のキーを取りだして、エンジンをかける柏村先生。
目指すは、郵便局へ。
私は、申し訳ない気持ちと
嬉しい気持ちで、もう、何も言えず
涙が止まりませんでした。
着いた!
時計の針は、16時58分!!
あと2分ッ…!!
なんとか、滑り込みで出願することができたのです。
「ハァ、ハァ……、柏村先生、ありがとうございました」
息も切れ切れ、お礼を言うと
柏村先生は静かに言いました。
「俺たちがまだ、諦めてないのに
勝手に諦めるな」
今まで、私のことを
本当に信じてくれる人は、いなかった。
でも今、
自分は、もう諦めていたのに
先生たちは、まだ信じてくれているんだ…。
普通の塾なら、あの時点で、きっと終わっていました。
でも、ここまでしてもらって
やっと、信じることができるようになりました。
結局、私は、最後の最後まで
「人のことを心から信じられない」
というテーマを引きずっていたのです。
共通テストで、緊張しすぎて、コケて…
出願でもまた、失敗して…
それくらいのことがないと、
18年間、凝り固まった私の考え方は
変えることができなかったのです。
でも、今やっと、その殻を打ち破ることができた!
思えば、柏村先生も、万福さんも、村田塾長も
みんな、私が乗り越えるべきそのテーマを
ずっと、わかっていながら
私がその殻を破ろうとするのを
じっと、見守っていてくれたのです。
なんて、あたたかいんだろう、この人たち…。
今まで感じたことのない安心感に包まれると、
もうそこには、
「いい大学じゃなかったら
友達に見下されるかもしれない…」
「世間で評価されないかもしれない…」
「結果を出さなきゃ…」
といった、恐れや不安はありませんでした。
自然とやる気がわき、
「結果じゃない!
どうやり抜くかだ!」
と思うことができました。
結果よりも、大切なことがある。
そのことに、気づいたからです。
そうして、執着を手放したとき
気づいたら、志望校の合格通知が、私の手元にありました。
私の人生を変えた、重みある一言
そして、受験を終えて。
お世話になった教材たちを片付けていると
『大逆転勉強法』が目にとまりました。
「あぁ、お世話になったなぁ…」
この本のおかげで、合格できた。
しみじみと感謝しながら、パッと本を開きました。
すると、ある言葉が、私に語りかけてきました。
「 人は、“信じるもの”があると、強くなれる 」
思わず、笑ってしまいました。
「なんだ…、
最初のページの、
1ページ目に、書いてるじゃん…」
ずっと前から、教えてくれてたんだな…。
何回も、何回も、読んだはずなのに、
私は、この一年かけて、
やっとこの言葉の、本当の意味がわかった。
私は、強くなれた。
心から信じられる、皆さんに出会うことができたから。
受験は、人それぞれだし、
乗り越えるべきテーマも、人それぞれです。
この塾は、本当に自分の人生のテーマに
気づき、向き合い、乗り越えることができる塾だと思います。
人生のテーマなんて、暑苦しい…、あーくだらねー。って、
一年前の私なら、きっと思うでしょう。
でも、変われたのです!!
そう思うと、この一年、
楽しかったことも、
苦しかったことも、
どの一瞬をとっても、
無駄ではなかったんだなと、
思うことができました。
ここまでやりきれたのは、
先生方、会社のスタッフ、
そしてともに歩んだ仲間たちのおかげです。
私の無理を聞いて、
塾に通うことを許してくれた家族にも、
改めて、ありがとう、と思いました。
ミスターステップアップでは
勉強することの楽しさを感じることができました。
大学受験がゴールではないと思うので、
大学では、もっと知識と教養を深めたいと思います。
そして、これから先、
人としてもっと成長できるように、
世のため、人のため、みんなのために勉強し、
生きていきたいと思います。
本当に、一年間、ありがとうございました。