慶應義塾大学(総合政策)☆合格☆木村元哉君

★合格体験動画あり★

中学までは県内トップクラスだったのに…

全くといっていいほど大学受験には本気になれなかった。 高校では高校1年生から高校3年生の夏まで最下位だった。 言い訳不要のぶっちぎりの最下位。 高3まで勉強時間はほぼゼロ。 勉強法云々の前に机に向かうことが嫌で嫌で仕方なかった。 冗談抜きで、学校から出された宿題を高校3年間で1度もやらなかった。 高校に行くのも出席日数だけを稼いで、後は当たり前のように休んだ。 学校が言っている勉強は時代遅れだという偏見で、ハナからやる気がなかった。 とりあえず自分のチカラだけには謎の自信があり、閉鎖的な学校が苦痛で仕方なかった。 そのような性格であったのもあり、僕は僕の高校において前代未聞の追試に落ちるという事件を起こす。 どの学校にもあると思うが、定期試験では一定の点数が取れないと追試験を受けないといけないというシステムが存在する。 僕は当然のように勉強をしていないので、追試を受けさせられることになった。 僕の学校の追試はめちゃくちゃ簡単に作られる。 まともに授業を聞いていれば絶対に追試は受かる仕組みなのだ。 学校の先生も暇人じゃない。 わざわざ追試で赤点を免除したいのだ。 だから、テストは超絶簡単に作るし、例えちょっとばかり点数が悪くても目を瞑るものだ。 そのことを見抜いた僕は先生は優しいから絶対に追試は受からせてくれると思い、全く勉強しなかった。 そして、その超絶簡単な問題すら分からなかったために追試に落ちた。 前代未聞らしい。 後にも先にも僕以外にはこんなことをする奴はいないだろう。 なぜそこまで勉強をしなかったか。高校受験が前述の僕を作ったと言っても過言ではない。 親からの期待、塾の先生からの期待に応えるために、精神を押し殺して高校受験の勉強をした。 期待には答えなければいけないという気持ちが強かったのだ。 周りの期待に応えないのが怖かったし、期待に応えることのみが正しいと思っていた。 心を押し殺して高校受験の勉強をしていた。 当時、中学生の時に通っていた塾は県内でナンバーワンの塾だった。 福井県TOPの藤島高校の半分はその塾出身の生徒なのだ。 つまり、その塾で上位にいれば県内で最上位。 その塾で1位を取れば県内でほぼTOPだ。 宿題は鬼のように出る。先生はスパルタ教師。 そして、当然のように学力でクラス分けをする。 貴族と奴隷のような関係性がそこにはあった。 下のクラスにいるのは恥だ。そのようなプライドのために勉強する人が多かった。 漏れずに僕もその1人だった。 下のクラスに入らないためだけに勉強をしていた。 プライドを守るためだけに勉強していた。 当然勉強を楽しいなんて思ったことは一度もなかった。 恐怖心で勉強をしていたものの、中学1年生から真面目にやっていたこともあって県内でトップクラスの高校に進学は出来た。 だが、押し込めていた気持ちが強かった分、反動が大きかった。 無気力な生活を2年間も続けた。 今なら分かるのだが、精神的なエネルギーを中学時代に借金していたんだと思う。

『大逆転勉強法』との出会い

しかし、そんな僕に1つの転機が訪れた。 それがたまたま書店でみつけた『大逆転勉強法』だった。 正に今の自分は大逆転しないといけない状況であった。 学校で最弱の学力。やる気ゼロ。 大逆転をしないといけなかった。 数ページ読んで、「ふーん…。怪しい!」それが正直な最初の印象。 だけど、何か真実が書かれている気がした。 この著者は勉強法を悟ってる、いや、どうすれば成績が上がるのか分かりきっている気がした。 誰が読んでも分かりやすいように書かれている文章構成、男の人でも女の人でも刺さる言葉選び、それらを引っ括めて「ただもんじゃない」と思った。 著者陣の受験勉強の感覚を掴むために何度も何度も読み込んだ。 読み過ぎて何回読んだか分からない。軽く20周はしたと思う。 この本に向けられた熱量、著者陣の性格、勉強法の完成度どれをとっても、ただただ凄いとしか言いようがなかった。 この本を出している塾はきっと凄い塾に違いないとほとんど確信するレベルにまで読み込んだ。 なんでこの勉強法が世の中で主流になっていないのか不思議に感じられるほどだった。 そして、高校3年生の6月頃だったと思う。 ついに重い腰を上げ受験勉強を始めた。 南極流勉強法を試してみたい。 2年間の遅れを取り返す手段を見つけてしまったという興奮感で受験勉強を始めた。 河合の記述模試で偏差値英語は40台、数学は得意なのに45いくか、いかないか、くらいだった。 どれほど当時の僕が酷かったかと言うと、英単語は『合格英単語700』すら半分程度、『元気が出る数学』は星一も半分くらいしか分からなかった。要するに教科書レベルの内容が分かっていない。そもそも学校で教えられる内容がほとんど頭に入ってなかったのだ。 でも、『大逆転勉強法』を穴が空くまで読んだ僕は何となく自信があった。 「1冊の教材を完璧に」この言葉を何より大事にした。 そして夏休みまでに元気が出る数学を5周、合格英単語を完璧に覚えきり、毎日音読を欠かさなかった。 潜在意識を味方につけるために寝る前には潜在意識に言い聞かせるように自分を励ましながら寝た。 今思うと可愛いことしてるなぁって感じだけど、セルフイメージはそれでかなり変わったと思う。 そして迎えた8月の全統記述模試。 大逆転勉強法で言うところの英語は、序盤をほとんど終わり、数学は中盤まで終わった状態だった。 よし、2ヶ月間本気でやったぞ。ある程度の結果は期待できる!と思ったのもつかの間。 結果としては全く振るわず偏差値は英語が46、数学は変わらず52。 全然変わってなかった。 だが、この事は既に想定済み。 大逆転勉強法の前に恐るるに足らず。 本を読み込んだ僕にとってはそこまで悲観することではなかった。 成績の上がり方は指数関数的と聞いていたので、それを信じ切った。 この調子で11月の全統記述模試に向けて大逆転勉強法を続けた。 英語は大逆転勉強法の中盤を80%やり、数学は実力アップ問題集を10周以上やった。 問題を見た瞬間に解法が脳内に自動再生されるまでやり込んだ。

確かに感じた成長の手応え

11月の全統記述模試では、英語は偏差値65、数学は70を超えていた。 始めるのが遅すぎた故に、他の科目に時間は割けないと判断し、ここで第一志望を慶應大学に定めた。 共通テストは全くといっていいほど触れておらず、英語は60%、得意の数学も65%、国語に至っては25%すら怪しかった。 ただ第一志望の慶應だけは当然譲る気はなく、志望校の過去問5年分を徹底的に反復と研究した。 徹底的に志望校の過去問を反復することで、似たような問題に対応出来るようになるという大逆転勉強法の教え通りに徹底的にやった。 合格点も現実味を帯びてきて、2年に1回は合格点が取れるまでに成長した。 いよいよ慶應大学受験当日。手応えは良かった。 得意の数学で5問中3問と半分を完答した。 結果は8点差で不合格。 結果こそ伴わなかったが、6月にほぼ勉強ゼロから始めて7ヶ月で慶應大学の合格に肉薄するまで成長できた。 周りから見れば、バカが自分なりに勉強して勝手に落ちたようにしか見えなかっただろう。 でも、1つの書籍と真剣に向き合い、自分なりに解釈し合格まで逆算して勉強したことに大きな手応えを感じていた。 ここまで自分を成長させてくれた勉強法を教えてくれたミスターステップアップに行きたい。 その思いで浪人生活をこの塾でスタートさせた。

僕が生まれ変わった21日間チャレンジ

塾に入ったのは良かったが、最初の1ヶ月くらいはあんまり勉強が出来なかった。 慣れない環境、新しい生活に順応するのに時間がかかった。 そして何より勉強する体力が全くもって無かった。 そのような僕に先輩大学生がアドバイスをしてくれた。 それが21日間本気で勉強をするということだった。 潜在意識を本気で変えたかったら3週間自分を変えること。 それが秘訣だと聞いた。 それを聞いて、3週間本気で勉強をした。 21日目の夜に謎の高揚感が自分の中にあった。 高揚感80パーセント、その謎の高揚感を心配する気持ち20パーセント。 不思議な感覚だったのを覚えている。 なんだか自分が死んでしまうような気がしたのを覚えている。 21日目の夜に自分が死ぬ夢を見た。 凄くハッキリ覚えている。 今思えば過去の自分との決別だったんだろうと思う。 その日から勉強に対する自分の許容量が大幅に増えて、勉強をする土台が仕上がった。 勉強するのが当たり前になった。 そして、過去の自分が死んで、新しい強い自分になった感覚があった。

京都大学を目指して

そこからは勢いがドンドン上がって行った。 英単語は2~3ヶ月で鉄壁を覚え、3ヶ月で暗唱例文700を覚え、総合的研究を終えた。 勢いに乗っていたと今でも思う。 慶応に8点差にまで肉薄するほど英数に関しては成長したこともあって、京都大学を目指すことにした。 しかし、元の学力的に社会、国語はほぼゼロであったこともあり、夏の京大模試はE判定しか取れなかった。 英数戦略だから仕方ない。完全に割り切っていた。 こんな判定なんかよりも合格最低点との距離に対する自分の感覚の方がよっぽど信頼出来たから、気にすることなんてなかった。 判定に一喜一憂しないのはもちろん、自分の判定の方が正しいと思っていた。 勉強法を理解し、俯瞰的に自分の状況を見れていたと今でも思う。 夏は京大の現代文の10年分を徹底的に研究、日本史一問一答をひたすら暗記した。 そして毎日古文の音読をかかさなかった。 だが、それでも秋の京大模試の判定は奮わずE判定だった。 元の学力が低すぎて、国語は上がり切らなかった。 日本も50%くらいしか完成しなかった。 数学と英語は合格点レベルを取れたものの他が酷すぎた。 英数がある程度完成していたので共通テスト後に国語、社会を勉強すれば何とかギリギリ間に合うかどうかの範疇だった。 11月の京大模試の後は共通テストに切り替えて勉強した。 理科基礎はほとんど勉強したことがなかった。 倫政もゼロからスタートだった。何とかして2ヶ月で80%を取れるレベルまで上げる必要があった。 序盤に鉄壁をやることで暗記の要領を掴めていた。 そのおかげで、倫政は最大効率で勉強が出来た。 1日2時間もやっていないが、2ヶ月で80%は取れるレベルまで成長出来た。 理科基礎も同様だった。 塾内模試では何とか全教科で80%取れるレベルにまで成長はしていた。 元の学力が英数以外低かったのもあって、共通テストでは90%取れるレベルまでは成長出来なかった。 倫政、日本史で80%レベルから90%レベルまでいくのには時間が足りなかったのが大きな要因だ。

大失敗

ところが、本番の共通テストで、なんと大失敗をしてしまった。 いろいろ理由はある。一番大きな要因はこの年の共通テストは歴代で一番難しい年だったことだ。 なんとか自分の実力以上の結果を出そうとしていた僕に取っては不利な条件だった。 大失敗してしまったので、京都大学に出願するのは難しくなってしまった。 だから、泣く泣く大阪大学に出願することに変更した 「大阪大学は京都大学よりも受験科目も少ない。大逆転合格はし易い。大阪大学も立派な大学じゃないか。」と思って勉強を再開した。 2月5日だったと思う。関西大学受験の1日前。 大阪大学から速達で何か送られてきた。嫌な予感しかしなかった。恐る恐る封を開けると 「社会の第一指定科目が間違ってるので受験出来ません」 と記されていた。 言葉が出なかった。一周回って笑ったのを覚えている。 唯一の救いは受験料の返金だった。 国公立大学は受けることなく、惨敗。 私大に切り替えることを強要させられた。 そこで去年目指した慶応大学を再度目指すことにした。

慶應大学に照準を当てた入試対策

過去問対策は現役の時に要領をある程度掴めていた。 過去問で見た問題の抽象度を上げること。 似たような問題に気付けるようになることが大事だということを実感していた。 慶応は独自の対策が必要だった。 他の大学と違う点がいくつもあった。 書く事がそもそも困難で、分析力、発想力、表現力が求められる小論文。 精読力、難単語の類推力を求められる英語。 頭の柔らかさが必要な数学。 日本の大学の中でもトップクラスに異質な入試問題だった。慶応でしか求められない能力を短期間で伸ばす必要があった。 だが、現役の時に過去問研究の要領はある程度掴めていたため効率良く勉強が進んだ。 最終的に数学は過去20年分を何度も反復し、英語も過去12年分を何回もやり込んだ。 小論文は過去24年分を分析して、自分の不足してる能力を理解し、独自対策を怠らなかった。一般的に言われてる小論文対策では効果が出ないと判断して、頻出分野のスキーマを増やす勉強をするなど機転を利かせて上手に対策することが出来た。 最終的に慶応大学が入試で出してきそうな問題をイメージ出来るようになるまで成長することが出来た。 慶応の独自対策に特化していたこともあり、余裕で受かると思っていた関西大学、同志社大学の両方に落ちてしまった。 どっちかは受かるだろうとタカをくくっていたら、まさかの両方とも落ちてしまった。 大阪大学を受けさせて貰えず、関西大学経済学部は不合格、関西大学商学部も不合格、同志社大学経済学部も不合格。 どこからも合格通知が届かない。「1年間本気で勉強したのに、どこの大学にも受からないんじゃないか」と思っていた。 精神的にも、状況的にも完璧に追い詰められた状態だった。 まさに背水の陣で慶應大学の入試を迎えることになった。 問題を開いた瞬間に数学は過去問と似た問題がいくつかあった。一見どのようにアプローチすればいいか分からない問題に対して上手に対処出来た。頭のはたらかせ方を過去問研究を通して理解していた効果があった。 英語は捨て問の見極めの練習と頻出の話題を抑えていたのが功を奏した。慶応の総合政策学部の英単語は日本の大学でもトップクラスだ。知らない単語に固執せずに分からない問題は捨てること、知らない単語をスキーマで補うことで周りの受験生に差をつけれた。 数学は全部で3問ある数学を2問完答、1問は半分。英語は体感70パーセントだった。 小論文は特に過去問研究が上手くハマった。過去問を研究するなかで、慶應大学が求めている人物像が分かってきた。 「未来を創造出来る人材」「問題発見、解決能力がある人材」を慶應大学に入学させたい大学側の意思を小論文の中で感じることが出来た。 過去問を一見すると慶應総合政策学部の小論文はどのように対策すればいいか分からない。しかし、求めている人物像はどの年度も同じだ。その求めている人材を選出する方法が年によって異なるだけなのだ。 慶應小論文で求めている能力を過去問を通して理解し、読書を通してスキーマを増やした。 読書で直前期に身につけたスキーマを応用させることで、慶應小論文で合格点を取ることができた。

合格を確信

昨年度が8点差で落ちていたため、合格点までの距離は掴めていた。体感ではあるが、昨年度より十分に点数は高かった。 だからこそ、合格を確信していた。 結果は合格。 でも、飛び上がるような喜びというより大学に行けることを安堵する気持ちの方が強かった。 結局のところ、関西大学、同志社、慶応大学、早稲田大学と受けたが、受かったのは慶応大学のみだった。 大学受験をやったことがある人なら分かると思うが、慶應大学は偏差値が高い。関関同立に落ちて、早慶に受かることはほとんどないのだ。 実際に僕自身も過去問を解いてる段階では同志社大学も関西大学も合格点を余裕で取れていた。しかし、試験当日に問題との相性が異常に悪かったのだ。 一年間ミスターステップアップで勉強をしていて、何度か「ご縁のある大学が皆にはある」と聞いてきた。 数年後に振り返った時に「自分の幸せはあの大学に行ったから成り立っている」と思える大学が皆にはある。 自分の能力を開花させてくれる、自分の新しい可能性を広げさせてくれる出会いのある大学に導かれるように合格すると聞いていた。 共通テストには失敗して京都大学にフラれて、共通テストに不備があって大阪大学にフラれ、過去問で合格点を取れていた同志社大学、関西大学にもフラれた。 関西圏の大学は全敗。そして、慶應大学だけ合格 「関西圏には残るな!」「慶應に行け!」と言われているんだと思う。それは慶應大学がご縁のある大学であるからだと思う。 ミスターステップアップを通じて、ご縁を繋いでもらった慶應大学での新たな出会いを大切にしていこうと思う。

慶応SFC小論文の適切なアプローチ

ここからは慶応SFCの小論文で得点を取るための勉強法を紹介しようと思います。 慶応SFCは小論文が配点の半分を占める学部です。英語数学がどれだけ出来たとしても、小論文で失敗すれば慶応SFCには受からないような配点になっています。ですので、小論文の出来がそのまま合格に直結すると言っても過言ではありません。 小論文で点数を取ることが合格に直結しているのにも関わらず、小論文の勉強法を確立してる人はほとんどいないと思います。私が今から言う小論文の勉強法も完璧ではないと思います。しかし、巷に出回っている小論文の勉強法よりは適切な小論文対策が出来ていると自負しています。 そもそも「ミスターステップアップは小論文対策の本を書いてねえじゃねえか!」と思う人がいるかもしれません。 確かに大逆転勉強法に小論文対策のことは書かれていません。しかし、筆記試験対策に対策できるメソッドは大逆転勉強法に全て書かれていると言っても過言ではありません。真理をついている勉強法は応用が利きます。川の源流を辿れば同じ川に辿り着くように、英数国理社の勉強も小論文の勉強も根っこは同じなのです。 もちろん、わざわざ小論文を慶応大学は課している訳ですから、英数国理社では見れないチカラを慶応大学は受験生に求めている訳です。 それゆえに「英数国理社と小論文は全く違うものだ」と捉えがちです。ですが、ペーパー試験である以上は小論文と英数国理社のアプローチが根本から変わることはありません。 そこの誤解を解くところから話そうと思います。 【慶応SFCアプローチ①】 ゴールから発想する 大逆転勉強法にも書かれますし、今年一年間モチベーションアップの会で私自身も耳にタコができるほど聞いた言葉です。 ミスターステップアップでは、ゴールからの発想を大事にしています。スクーリングや入塾の際もまず最初に受験日当日までに何をするかを講師と一緒に綿密に決めます。 足し算的な勉強をするよりも引き算的な勉強をする方がペーパーテストに対して適切なアプローチが出来るからなのです。これは英数国理社の勉強のみならず、小論文も同じです。 英語の最終的なゴールは英語長文を解けるようになることです。(英作文や英文法の問題もありますが、英語長文を解けるようになることが先決でしょう) 英語長文を解けるようになるには、 ①英単語を覚えなければならない ②最低限の英文法を覚えなければならない ③英語の構文を確実に取れなければならない④返り読みをせずに直読直解をしなければならない と多くのやることがあります。 英語長文が解けないという悩みを掘り下げると「英単語が分からない」「構文が取れない」「時間が足りない」といった理由に行き着く訳です。 ですので、英語長文を解けない人であっても適切なアプローチというのは人によって異なるのです。各々どの能力を高めれば英語長文が解けるようになるかは異なります。 しかし、小論文になると途端に思考停止をしてしまう人が多いように思えます。自分が小論文を書けない理由の掘り下げを適切に行っている人は少ないと思います。実際僕自身も柏村先生に指摘されるまでは何の能力が足りてないのかを見極める作業を怠っていました。 自分が小論文を書けない理由を分析する、そして足りない能力を定める、その能力を試験当日までに向上させる。 やっていることは英数国理社と何も変わりません。ただ違う点をあげるとすれば、小論文は受験してきた人が少ない。 そのため、小論文を書けない理由というのが一般的になっていないところです。英語長文が読めないと相談すれば「単語が足りないんじゃない?」「構文は取れてる?」「文法はやった?」「直読直解出来てる?」と多くの人が教えてくれるでしょう。 しかし、小論文は違います。何の能力が足りてないかを自分で理解しないとならないのです。誰かが教えてくれるものではないのです。そこが小論文対策で難しいところであると考えています。では、どうすれば自分の足りてない能力を理解することが出来るのでしょうか。 「小論文が解けない!」という状況に陥ったら、この3つの軸に沿って自分の足りてない能力を精査するのをオススメします。 ①分析する能力が足りていない ②発想する能力が足りていない ③表現する能力が足りていない 小論文が解けないという問題は大きくわけて、この3つのポイントに帰着すると思います。細かく分けるとほとんど無限に出てきますが、この3つの軸があれば大枠が分かると思います。 例えば、 小論文が解けない→分析する能力が足りないから小論文が解けない→文章が読めないから分析が出来ない→スキーマ力(背景知識力)が足りないから文章が読めない→じゃあ、スキーマ力をつけるために頻出分野のスキーマが身につく本を読もう という風にアプローチが出来ると思います。自分以外に小論文対策で携わったことがないので、大きなポイントを3つ指摘することしか今は出来ません。 もっと多くの人の小論文がデータとしてあれば、よくある足りない能力を指摘することが出来ると思います。データが足りないものの、上記に示した3つのポイントを外すことは出来ないと思っています。 【慶応SFCへのアプローチ②】 ゴールを決めろ! よなたんではないですが、ゴールが不明瞭なケースが多いと思います。慶応大学は批判されることを覚悟で小論文問題を課しているのです。 従来の普通の試験では査定出来ない能力を小論文で査定したいのです。小論文を通して何を慶応大学は受験生に求めているのか。その慶応大学の意図を読み取らないといけません。 では、慶応大学の意図を知りたければ何をすればいいのでしょうか?簡単に分かるのは、慶応SFCの教授が出している本を読むことです。ホームページにもある程度どんな生徒が欲しいかを書いてありますが、公式サイトに思い切ったことを書くのは無理があります。 私がオススメするのは安宅一人さんの著書である「シンニホン」読むことです。これを読めば慶応SFCが求めている人物像を掴めると思います。個人的にかなりお世話になりました。 簡単にどんな生徒を求めているか説明すると、「とんがっている生徒」が欲しいのです。慶応SFC(特に環境情報学部)が自由な書き方が出来るケースが多いのはそのためです。