【休憩】休憩時間の上手な過ごし方!やる気を高める休憩法!

休憩
この記事を書いた人
柏村 真至

柏村 真至

京都大学文学部卒。浪人が決まった春、受験の達人南極老人に出会い、逆転合格を果たす。『E判定からの大逆転勉強法』などを執筆し、一躍カリスマ講師に。南極老人いわく「彼ほど完璧に大逆転勉強法を実践した受験生はいない。さらに〝戦闘値〟がアップしたスーパー大逆転勉強法と出会える受験生は幸運だ」と。

何のために休憩する?大切なのは「勉強効率が高まるかどうか」

休憩時間はとても大切で、休憩の取り方次第で勉強効率は上がりますし、下手に休憩をとったせいで勉強のやる気が下がってしまうこともあります。


大切なのは、休憩するときの意識です。

「勉強のために休憩をとっている」という意識で休憩してください。


受験生から、休憩時間には「ゲームをしていいんですか」、「マンガを読んでもいいんですか」、「テレビを見ていいんですか」という質問をよくもらいます。


こういうタイプの休憩は、自分でメリハリをつけられる人、勉強と休憩の切り替え上手な人は大丈夫かもしれませんが、多くの受験生を見てきて、勉強から離れすぎてしまう休憩はおススメしていません。

休憩において大事な考え方は、勉強スイッチを切らない、ということです。

たとえば今、勉強を1時間ほどしていて勉強モードに入っているとします。

休憩のために、勉強をストップしてゲームをするとか、まったく勉強と違うことをすると何が起こると思いますか?


せっかく頭が勉強モードだったのに、遊びモードに切り替わってしまうのです。

そうなると、また勉強モードに戻っていくとき、けっこうな体力が必要になってきます。

休憩に対するコストがかかるんですね。


休憩したせいで、「勉強に戻れなくなってしまった」とか、「戻っても勉強に身が入らなくなった」と、上手に気分を切り替えられない、ということが起きてしまうのです。

僕は、受験生の頃、そういうタイプでした。


マンガを読みだしたら戻れなくなって、よく一日をムダにしてしまいました。

だから、休憩するにしても、勉強スイッチは切らないようにしよう、と気を付けるようになったんです。

 

そういう点からも、受験生ならスマホ、SNS、メール、ゲームは、基本的にやらない方がいいです。

これらは、何分ぐらい使っているか、自分でわからなくなってしまいやすいものです。

では、「本」「読書」はどうかと言うと、けっこう微妙なところですね。

自分で、ちゃんとメリハリをつけて気分を切り替えられるならいいです。

ですが、ハマってしまうとなかなか勉強に戻れなくなるなら、やめたほうがいい。

ここに挙げた例だけでなく、 ハマると戻れなくなるもの、勉強スイッチが切れてしまう休憩はしない方がいいです。


どういうイメージをしてほしいか、と言うと、電源スイッチをオフにするのではなく、音量つまみを絞る、スピーカーの音量を下げるようなイメージです。

音が小さくなっただけ、聞こえてはいないけど、電源はOFFではない、という状態って、イメージできますよね。


パソコンも完全にOFFにしてしまうと、再起動の時に時間も電気もかかります。 人間も同じと思ってください。

人間も勉強面で完全にOFFにすると、次にONにするのにエネルギーを消費します。

そのエネルギーがモッタイナイので、完全にスイッチを切らない休憩の仕方をしていってください。

受験生におススメの5つの休憩~勉強効率があがるポイントはコレ!

では、どんな方法で休憩すればいいのか?

そこが問題です。

おススメの休憩の取り方をご紹介しましょう。

おススメの休憩1:仮眠

一つ目は「少しの時間、仮眠とる」です。

勉強の合間の休憩ですから、 ちゃんと脳を休ませる休憩をしましょう。眠らず、ただ目をつむってリラックスするだけでも効果があります。

目を閉じることで、視覚からの情報がシャットアウトされて、脳が休めるのです。

脳がちゃんと休まれば、次、勉強に戻った時にスムーズに集中できます。

仮眠時間は、10分から15分ぐらいにしてください。


30分を過ぎると、寝すぎになります。

その後、勉強に影響が出ますし、生活リズムが狂ってしまうことにもなりかねない。

目覚ましタイマーをセットしておいて、10~15分ぐらいで仮眠をとるようにしましょう。

おススメの休憩2:軽い運動

二つ目は、「軽い運動」です。

たとえば、散歩、筋トレ、ストレッチです。

長時間勉強していると、身体は机の前に座って静止している状態ですから、固くなって、

凝ってしまうものです。

身体が凝ると、集中力がさがり、眠くなったり、だるくなったりして、パフォーマンスが落ちてしまいます。

そういった身体の凝りを解消するのに最適なのが、散歩や軽い運動なんです。

激しい運動でなくていいです。

近所の公園まで散歩するとか、近所に買い物に行くだけでも効果があります。

実際に何かを買わなくてもいいんですよ。

ただ、外を歩くだけでも脳にはいい気分転換になります。


「外に出る」「外の空気を吸う」と言うのは、受験生には大切です。


なぜなら、勉強中はただ机の前に座っているだけで身体を動かさないため、血流が半分ぐらいになってしまうんです。

つまり、勉強しているだけで身体は酸欠状態になっていくんですね。


酸素が体内に回らなくなると、姿勢が縮こまり、身体も凝っていってしまいます。

そうなると、集中力も低下します。


その状態を回復する機会をつくっていくことは大切です。

ですので、新鮮な空気を吸うために、外に出てください。

足を動かすと血流がよくなりますので、散歩してください。

血流が良くなると、酸素が体内をめぐります。

だから、散歩は毎日やってほしいぐらいです。


雨の日とか散歩がムリなら、部屋の中で体操やストレッチをしてもいいです。

室内でする場合は、部屋の換気をしてやりましょう。

窓を開けて、ストレッチや体操をするだけでも、かなり効果があります。

軽い運動ならどんな運動でもかまいませんが、ポイントは「空気の入れ替え」と「血行を良くする」、この2つです。

この2つを心がけるだけで休憩の効果が高まり、勉強内容が身体に沁み込んでいきます。

これらは毎日の日課にしてもいいぐらい大切な休憩です。

ぜひ、一日のスケジュールの中に取り入れていってください。

おススメの休憩3:掃除

三つ目は、「掃除」です。

部屋の掃除、机周りの掃除、身の回りの掃除、家全体の掃除は、ぜひ勉強の合間に休憩としてやってみてください。

日々、勉強していると身の回りがどんどん散らかってしまうと思います。

散らかっている部屋で気分よく、快適に集中して勉強するのって難しいです。

逆に、キレイに整理整頓されていると、ラクに気持ちよく集中できると思います。

常に整理整頓して気持ちよく勉強できる状態にキープしていれば、勉強効率も上がります。


だから、自分で身の回りの環境を整えていくって、とても大事なことです。

「勉強する→掃除する→勉強する→掃除する→…」ぐらいの頻度で、マメにやってちょうどいいです。

たとえば、

午前中に1回。昼ご飯前に1回。夜ご飯前に1回。といった感じで、一日に3~4回はやってみてください。

細切れであってもいいし、1回3分ほどであってもかまいません。チョコチョコと頻繁に掃除するようにしていってください。

あと、特に浪人生におススメなのが、自分の部屋だけでなく、家全体の掃除や洗い物をやることです。


お風呂の掃除とか、家族共用の場所を掃除していくことで、家族関係も良くなっていきます。

親から言われる前に、自発的にやると気分もいいですよね。気分がいいと勉強もはかどるようになっていきます。

だから、ぜひ家全体の掃除をしてください。


掃除を続けるために大切なことは、掃除を、「時間のムダ」と考えないことです。

掃除には、「メリットがいっぱいある」のです。


掃除をすると、気分転換にもなりますし、脳の休憩にもなります。

部屋の環境がよくなるので、その後、勉強もはかどります。

さらに、家族からも喜ばれる、と思えば良いこと尽くしです。

掃除をやらない手はありません。

毎日の習慣として、ぜひ取り入れていってください。

おススメの休憩4:テレビと音楽

4つ目は、テレビを視る、音楽を聴く、です。

この二つは好きな人も多いと思いますが、注意が必要です。

最初にお伝えしたように、 勉強スイッチを切らないことがポイントになります。

スイッチを切らず、やる気が上がるようなものを視聴すれば、良い休憩になります。

テレビ番組は、できるだけ録画して見るようにしてください。

自分で時間を区切れるようにした方がいいからです。

内容も、バラエティやドラマといった娯楽番組より、「プロフェッショナル」や「情熱大陸」など、モチベーションが上がる番組やNHKの高校講座のような、受験勉強に役立つ番組にしましょう。


つまり、見終わった後、スムーズに勉強に戻れるようにすることです。

ステップアップの動画を見るのもおススメです。

また、音楽を聴く際にも注意をしてください。


たとえば、歌詞がある音楽を聴きすぎると、脳に歌詞が入ってしまって、勉強に戻っても、 頭の中でぐるぐると歌詞が回りつづけ、エンドレスで歌い続けてしまいます。

それでは、勉強に集中できません。

もし、それが模試の日にあたれば、試験中全く集中できなかった、ということにもなります。

そういう危険性があるため、歌詞がある音楽を聴く場合は注意しましょう。

 

さらに、入試の日のことを考えれば、 当たり前ですが試験中BGMはありません。


静かなところでは勉強に集中できないとか、BGMがある方がいい、という人もいますが、

本番の試験中は静かだ、ということは想定しておきましょう。


それと、休憩時間に限りませんが、目的をもって音楽を選ぶのも大切です。

たとえば、何かを暗記する時は、脳にいいクラシック系の音楽、朝は、やる気が上がり、テンションも上がるノリのいい音楽など、自分のコンディションを整えるサポートとして音楽を活用するのはいいですね。

ただ、ストレス発散できればいい、という発想ではなく、その後の勉強への影響を考えて聞く音楽を選ぶようにしましょう。

おススメの休憩5:食事

5つ目は食事について、です。

食事は、休憩と言うよりは、毎日の必須事項ですね。

受験生は、何を食べるかも大事ですが、

ここでは「食べ方」についてアドバイスします。

受験生の中には、食べるのが速過ぎる人がけっこういます。

食事は10分ほどで済ます、という人もいます。

勉強時間を増やすために食事の時間を減らそう、という考えの人もいますが、

勉強効率のためにも、健康のためにも、食事は、ゆっくり味わって食べたほうがいいです。

なぜなら、ゆっくり食事をすることは消化を助けるからです。


早く食べる人ってほとんど噛んでいないので、お腹での消化に負担がかかります。

そうすると、食後、眠たくなるんです。


だから、口は第一の内臓って言われているぐらいです。

口の中でしっかり噛めば噛むほどお腹いっぱいになり、食べすぎません。

そうすると、内臓に負担をかけないので、食後、眠くなりにくいのです。

ゆっくり食べるために、口に食べ物を入れたら、お箸とかスプーンをいったんテーブルに置いて、かむだけに集中するとゆっくり食べられます。

早食いを直したい人は、ぜひ意識してみてください。

「良い休憩」を増やし、「悪い休憩」を減らそう

受験生って、どうしても勉強時間を優先させすぎてしまいがちです。

ですが、1日24時間、勉強ばかりしていて、身の回りの掃除や運動をおろそかにしてしまうと、結局それでパフォーマンスが落ちていってしまいます。

実際、「良い休憩」をとれたら、その後、パフォーマンスは上がります。

休憩することで、自分の状況、状態、環境を良くなっていけば、 同じ時間を勉強するよりも、濃い成果が返ってくるものなんです。

自分の勉強のためになる休憩になるよう工夫することが大切です。

ですので、成果につながる休憩になっているかどうかは、その都度、意識を向けて確認しておきましょう。


特に、気を付けてほしいのは、テレビ、音楽、動画、ゲーム、SNSを使う休憩には、プラス面もマイナス面もある、ということです。

仮に、プラス面が10、マイナス面が5で、プラス面が大きいなら、その休憩は続けたらいいとは思います。


ですが、マイナス面の影響って案外、無自覚なものです。

自分ではマイナス5ぐらいだろう、と思っていても、実際は、マイナス5以上のエネルギーや時間が減っていることもあります。

たとえば、休憩が終わって勉強に戻っても、そのことを考え続けてしまっていたりする。

つまり、気持ちの切り替えができていない場合です。


そういったマイナスの影響が出ているなら、その休憩法は極力やめていく方がいいです。

なぜなら、そういった小さなマイナスのチリがつもっていくと、後々、その影響が山のように大きくなって返ってくるからです。

いきなり、ゼロにできないとしても「少しずつ使う量を減らしていく」「今日の勉強ノルマが終わってからしか使わない」など制限をして距離を開けていきましょう。

有意義な受験勉強を続けていくための「休憩」とは?

最後に、有意義な休憩とは何か? について考えてみましょう。

人間って、科学的な生きモノではありません。

だから、キチキチっと分刻みに行動を制御できないものです。

ちょっと休憩するつもりで始めたことも、気が付いたら何時間もたってしまっていた、なんてこと、ありませんか?

なので、休憩時間にどれぐらいの時間をとるか決めておくことは大切です。

失った時間は戻ってきません。

そう考えれば、休憩のためにムリに勉強をやめることもないんです。

たとえば、教科を変えるだけで気分転換になる人もいます。

脳の使い方が変えるだけでもリフレッシュになるからです。

ですので、勉強をやめず、勉強のやり方を変える、という方法もあります。

•音読して声を出す

• CDをリスニングする

• 教科を変える

これだけでリフレッシュになる場合もあるんです。

そういう意味では、勉強に没頭できているなら、ムリに切り替えなくてもいいですし、ムリに休憩しなくてもいいのす。

勉強にのってきて集中しているのに、時間が来たから途中で終わり、と、切り上げてしまうのはもったいない。

没頭しているなら、予定時間を無視して、できるところまで勉強を続けましょう。

大事なことは、勉強に集中できたか、メリハリがついたか、です。

繰り返しますが、「何のために、休憩するのか」というところが大事なのです。

その後の勉強効率を自覚して「有意義な休憩」「有意義な切り替え」をしていきましょう。

そしてもう一つ、休憩を頑張らないことも大事です。

「休憩」するために、別の「何か」をやらないといけないワケではありません。

ただ、「何もしない時間」でもいいんです。

「無目的な散歩」でもいいんですね。

他の刺激を入れたところで、頭が休まっていないことも多々あります。

刺激にとらわれている状態って、結局、頭は休憩していません。


だから、「頭を休ませる」という目的を優先してください。

人間の集中力や気分の波は不安定です。

その日、その日のコンディションに合わせて柔軟に対応していったらいいと思います。

柔軟でありながらも、ダラダラしないこと。

自己コントロールの意識を持って、毎日を過ごしましょう。

休憩時間を、プラスに変えるのも、マイナスに変えるのも自分次第です。

有意義な一日になるよう、休憩時間をうまく取り入れていってください。

以上、「休憩時間の上手な過ごし方」と「やる気を高める休憩法」でした。