こんにちは!講師の よなたんこと与那嶺隆之(よなみねたかゆき)です。
今日は、先日スタッフの「あきばちゃん」が みんなに向けて話してくれた、 僕自身の心も激しく揺さぶられた、ある「伝説の先生」のお話を共有したいと思います。
▲写真右が、あきばちゃん
その方の名前は、松本道弘(まつもとみちひろ)先生。
NHKの英語講座や、アメリカ大使館の同時通訳を務められた、 日本の英語界では知らない人がいないほどの第一人者です。
あきばちゃんは、松本先生が亡くなるまでの3年間、付き人をしていました。
そんなあきばちゃんだからこそ語れる、松本先生の生き様を、モチベアップの会で塾生に伝えてくれたのです。今回は、その一部をお届けしますね。
▲モチベアップの会の前に、塾生とteatimeをするあきばちゃん
そんな偉大な先生が、80歳を過ぎてから 「もっと道を学びたい」と、 わざわざここ、楠葉の塾まで通ってくださっていたことを知っていますか?
80歳にして、誰よりも熱き「生涯の現役」
松本先生は、毎朝9時になると塾に来られました。 自習室には先生専用のネームプレートがあって、 みんなと同じ空間で、黙々と英語の雑誌を読んだり、日記を書いたりされていたんです。
ある時、塾生が話しかけに行くと、 「今は俺の自習の時間なんだから、話しかけるな!」 なんて叱られたこともあったそうです(笑)。
「話しかけるなら放課後にしてくれ」と。
▲普段は、塾生の英語指導を親身に行ってくださっていましたよ。写真右は、いまは講師をしている村山由佳。

▲ごはんの席でも英語を語る松本先生
80歳を過ぎてもなお、知識を詰め込むのではなく、 ひたすら自分を磨き、高めようとするその姿……。 それはまさに、僕たちが大切にしている「道」を歩む、生涯現役の求道者の背中そのものでした。
先生はよく、受験英語のことを「静脈英語」と呼んでいました。 酸素が抜けてしまった、血の通わない言葉のことです。
対して、先生が求めていたのは「動脈英語」。 心臓から送り出されたばかりの、熱く、躍動するような言葉です。
例えば、魅力的な人を表現するとき。 先生は『マグネティック(磁力)』という言葉を使われました。 「彼女には、人を引き寄せる重力(グラビティ)があるんだ」と。
言葉の枠に縛られず、その核心にある「魂」を掴み取ること。 それが先生の究極の「英語道」だったんですね。
▲動脈英語を伝えるため、塾生向けに勉強会をしてくださっていました。
死の直前、病床で漏れた「魂の叫び」
そんなエネルギッシュな松本先生も、数年前に体調を崩されました。 あきばちゃんが病院へ駆けつけたとき、 先生は息も絶え絶えな状態でありながら、 ベッドの脇には英字雑誌『エコノミスト』が散らばっていたそうです。
最期の瞬間まで、英語と向き合い続けていた先生。 その時、ふと遠くを見つめながら、 絞り出すような英語で、こう呟かれました。
“If you need my food, take it away. If you want my life, take it away. If you want my money, take it away. Take it, take it, take it… Never take away from me, Japan.”
「食べ物を奪ってもいい、命を奪ってもいい、金も持っていけ。 持っていけ、全部持っていけ。 だけど、日本(の精神)だけは、自分から取らないでくれ……」
東京や大阪といった場所のことではありません。 先生が命を懸けて守りたかったのは、 日本人としての誇りや、武士道の精神。
これこそが、先生を80年間突き動かし続けてきた「秘めたる思い」だったのです。
「Grow Younger」——成長するほど、若くなる
松本先生は、「道」を歩むことをこう表現されました。
『Grow Younger(グロー・ヤンガー)』
成長すればするほど、人はより若返っていく。 それが本当の学びである、と。
知識を増やして「物知り」になるのではなく、 学問を通じて自分を磨き、魂を燃やしていく。 だからこそ、先生は80歳になっても、 誰よりも若々しく、「ファイヤー!」と腹から声を出す情熱を持っていられたのでしょう。
▲松本先生と塾生たち
受験生の皆さん。 今、みんなが机に向かっている時間は、単なる暗記の時間ではありません。
「自分は何のために学ぶのか?」 「どんな生き様を刻んでいきたいのか?」
そんな、自分の中にある「秘めたる思い」を育てる時間です。 もし、勉強が苦しくて挫けそうになったら、 最期まで学び続けた松本先生の、あの鋭くも温かい眼差しを思い出してみてください。
合格の先にある、もっと長い人生の「道」。 そこを凛として歩んでいける強い心を、 今日も一緒に、一歩ずつ作っていきましょう。
応援しています!








