失敗しない塾選び〜自分に合う予備校の見つけ方

塾選び
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柏村 真至

柏村 真至

京都大学文学部卒。浪人が決まった春、受験の達人南極老人に出会い、逆転合格を果たす。『E判定からの大逆転勉強法』などを執筆し、一躍カリスマ講師に。南極老人いわく「彼ほど完璧に大逆転勉強法を実践した受験生はいない。さらに〝戦闘値〟がアップしたスーパー大逆転勉強法と出会える受験生は幸運だ」と。

こんにちは、ミスターステップアップの柏村です。


今日は、大学受験の成否を分ける、といっても過言ではない「塾選び」についてのお話です。

塾や予備校に通おうとするタイミングで、よくやりがちな失敗は、「友達が行っているから自分もいかないと」と、不安や焦りから同じ塾や予備校に通いだすパターンです。

これでは、せっかく塾や予備校に行っているにもかかわらず、成績が上がらない、ということになりがちです。

不安や焦りから友達と同じ選択に飛びつく前に、自分にあった勉強スタイルはどんなものか、どんな環境ならモチベーションを維持できるかを確認して、塾や予備校を選んでいくことが大切です。

そういった視点を持ったうえで、どんな点に注意して塾選びをしていくと失敗がないか、そのポイントをお話します。

塾は大きく、2つに分かれます。

一つは大手予備校、もう一つは個人塾です。

「どちらの方がいいですか?」という質問もよく受けるのですが、これに決まった答えはありません。大手予備校にも、個人塾にも、それぞれに良さや特徴はあります。

ですので、どんな予備校・塾なのかを確認して、自分にあった方を選ぶことが大切です。

ここからは大手予備校と個人塾の特徴を説明しながら、「メリット・デメリット」「塾が必要な人、不要な人」などをお伝えします。

実際にその塾や予備校に足を運び、場の雰囲気を見て、先生と話をする際のチェックポイントとして参考にしてください。

 

 

塾の選び方 村田明彦×よなたん対談動画


 

塾の選び方① 性格や目的が合うかチェックする

受験生の性格的に、大手予備校が向いている人と、個人塾が向いている人がいます。それぞれの特徴とともに説明しましょう。自分はどちらが向いているか、判断の参考にしてください。

大手予備校のメリットと向いている人

大手予備校の大きな特徴は、「大人数制の授業形式」ということ。大きな教室で、大人数でカリキュラムに沿った授業が展開されていくスタイルです。

このスタイルになると、受講者数も多いため、東大クラス、京大クラスなど、専門に分かれていることが多いです。ですので、メリットは自分と同じ志望大学の人たちと同じクラスになって切磋琢磨しあえることです。そういう環境でやる気がでる人には向いています。

また、大手予備校には有名予備校講師がいますので、その先生のわかりやすい授業が聞けるとか、配られているテキストの質が高い、というメリットもあります。

その一方で、デメリットがあるといえば、受講生が多いため、先生に質問や相談したくても行列ができていて順番が回ってこない、なかなか自分に時間をとってもらえない、週に1回しかその先生に会えない、といったことがあります。

ですので、マメに先生に質問したい、個人的な相談に乗ってもらいたい、と思っている人には大手予備校は不向きになってきます。

個人塾のメリットと向いている人

個人塾の大きな特徴は、「少人数制、個別指導」という点です。10~20人ぐらいの教室で授業か、もしくはマンツーマン指導がメインとなります。

こういったスタイルが向いている人は、自分から先生に質問するのが苦手な人とか、自分のペースで勉強がしたい人。先生一人当たり受け持つ生徒の数が少ないため、先生の目が行き届きやすい、という特徴もあります。

先生との距離が近く、質問や相談がしやすいところが大きなメリットです。

そのため、デメリットとしては、自分の担当の先生と相性が合わなかった場合、なかなか塾に行く気になれない、モチベーションが下がる、といったことです。

ですので、メリットを享受し、デメリットをつくらないためのポイントは、先生との相性。入塾を決める前によく先生と話をすることがポイントとなります。

塾の選び方②勉強内容が合うかチェックする

受験勉強は効率よく進めていかないと、1年で終わらせることができません。そのために大切なのは、塾や予備校の進め方やカリキュラムが、自分の学力に合っているかどうかを確認することです。

そこで、塾選びの前にやるべきことは、自分の学力をきちんと把握することです。

たとえば、今、

  • 教科書レベルのことならスラスラと解けるか、理解できているか
  • 数学なら白チャートレベルの問題ならカンタンに解けるのか
  • 英語なら基本的な文法事項はわかっているのか

といったことです。もし入塾前の時点で上記のような基本が完璧にできていれば、

  • 大手予備校のような大教室の講義スタイル
  • 授業中心でガンガン進めていく
  • 応用問題からスタートする
  • 難問を解きまくって解説を聞く

などの授業中心の塾でも成績を上げていくことはできるでしょう。大手の塾では、基本を教えず、基本はできている前提で、いきなり応用から始まることもあるからです。

もちろん、人によっていろんなケースがあります。基本ができている教科もあれば、基礎からわかってない教科、部分的に基礎ができていない教科もあるでしょう。

たとえば、数学の中でも、特に三角関数とは何かが全くわかっていないとか。英語であれば、形容詞と副詞の違いがわからない、とか。

そのような教科の土台となる基本がごそっと抜けた状態で授業を受けても、何を言っているのかサッパリわかりません。

先生の板書をうつして、ノートを書いているだけで一日が終わってしまい、なぜかそこで、何も理解は進んでいないのに満足感を得てしまいます。

疲れたから、今日はすごく勉強した気がする、というだけで終わってしまうのです。こんなペースで勉強していては、1年たっても全然前に進みません。

1年で入試本番に間に合わせるには、3月~6月の過ごし方が大事なのです。夏までの4か月の間に基礎を埋めておかないといけません。

だから、春の時点で、

  • 教科書レベルのことができない
  • 白チャートレベルができない
  • 基本的な問題集が解けない
  • 微分積分の概念がわかっていない

といった自分の現実に気づいたら、基礎をがちがちに固めることに専念してください。基本的な教材を隅々まで理解して、完璧に解ける状態にすることが大切です。

そのためには、ただ、授業を受け身で聞いているだけではなくて、具体的に自分の頭で必死に考えて、実際に手を動かして反復することが必要です。基礎の演習量が不足していると、成績はいつまでも上がりません。

予備校の授業では、1年間で200~300題の問題に触れると思います。ですが、現実的に成績を上げるには、その3倍か4倍の練習量が必要な人が多いんです。

予備校のペースで進めていって、間に合う人と間に合わない人が確実にいるのです。

つまり、今の自分の学力と志望大学の合格ラインとの差がどれぐらいあるか、というところを見極めて、逆算してペース配分しないと失敗します。

この逆算が難しい部分です。

そういったことを踏まえて、自分の現時点の学力を知り、大学受験の全体像が分かる人に相談する、どんなペースなら間に合うかを知る、ということが大事になってきます。

塾選びで避けたい失敗① 勉強する内容がミスマッチ

受験生の期間中、「どこで、どんな勉強をするか」は、とても大切です。現状の自分にとって、ズレた勉強にいくら取り組んでも成績は向上しません。

大学受験を成功させるために必要なポイントは、

①正しい勉強のやり方

②進め方

③各教科のバランス

そこで、一年を3つに区切って課題を定めるところから始めましょう。

  • 序盤:4,5,6月  →基礎養成期
  • 中盤:7,8,9,10月  →実力錬成期
  • 終盤:11,12,1,2月 →入試実践期

このように区切った場合、序盤にあたる4月から6月は基礎力を高める時期です。

たとえば、

英語なら、英単語、英熟語、英文法、といった基本的な知識が入っておく状態にする。

数学なら、カンタンな計算問題はできる、各分野の概念が理解できている。

国語なら、漢字、古文単語、古典文法といった基礎知識を暗記しておく。

化学なら、化学用語、化学反応式、は理解できている。

このような基礎的な部分を自分で説明できるぐらいに固めておくことは必須。

同様に、中盤、終盤へと進むにつれて、課題は変わっていき、それぞれ完璧目指して取り組みます。このように、必要な勉強をタイミングよく勉強することが、効率よく成績を上げる秘訣です。

ですが、塾や予備校によっては、いきなり応用問題から解いていく、最初から難問を授業で扱っていく、というところもあるので注意が必要です。

基礎を扱わない塾や予備校に通う場合、基礎づくりは自分で埋めていかないといけません。

中盤期間の7,8,9,10月に取り組むべき応用問題を、基礎も固まっていない人が4月から始めてもついていけませんし、途中で挫折するのは目に見えています。

予備校や塾で授業を受けているけど成績があがっていかない、という人の原因は、このようなスタート時点の学力レベルに合わせて勉強していないから、と言えるんです。

自分が今、基礎学力の穴が圧倒的にあるにも関わらず、それを埋める勉強をせず、ただやみくもに授業を受けて勉強した気分を味わっている、という失敗が、大手予備校に通う人の中には非常に多いのです。

1日中、教室で授業を受けて「今日はよく勉強した」と安心していても、実際には演習量が全く足りていないことが多いんです。そうすると、成績は頭打ちになってしまいます。

年間を通して成績を上げていく流れをつくるためには、圧倒的な演習量が不可欠です。

たとえば目安として、数学なら「白チャートレベルの問題がスラスラ解ける」「間髪入れずに解ける」「迷いなく解ける」というレベルの基礎力が必要です。

そこまで仕上げたうえで、難関大学を目指すのであれば、さらに中堅国公立大学の入試問題やその類題を大量に解いていくことが必要なのです。

志望大学に届く学力を身に付けていくためには、自分の場合「今、何をやるべきなのか」「スタートの学力からゴールの学力まで、どれぐらいで埋まるのか」といったバランスとペースを明確にわかっていなかったら、

ムダな勉強や、ムリのある勉強をして疲弊してしまうことになります。

さらには、勉強のムラや偏りが出てきてしまいます。

たとえば、「ベクトル」は勉強するけど、「数列」は勉強していない。

「共通テスト対策」は熱心だけど、「二次試験対策」は手をつけていない、そういったことに陥って直前で慌ててしまいます。

合格するためには、自分が勉強したいことを勉強するのではなく、全体のバランスを調整して、進めていくことが必要です。

大学受験の全体像を見て、序盤期間に何をやるべきなのかを分かって進めていくのと、何も考えずにやみくもに進めていくのでは、その後の結果が大きく違うわけです。

今、何を目指して、何をやるべきなのか、時期ごとにやるべき課題を時間配分し、時には軌道修正していくことも大切なのです。



塾選びで避けたい失敗②大手の良さを活かせない

大手予備校に通う場合、大手の良さを活用できるかどうかで、成績が上がるか上がらないかが決まります。

成績が上がらない人には特徴があります。

大手予備校の授業を受けて、成績が上がる人と、上がらない人の特徴を説明しましょう。

まず成績が上がらない人の特徴は、ただ授業を受けて満足している、ということです。つまり、授業前に予習やってないので、授業中にどこを聞いたらいいかわからないのです。

「ここを知りたい!」「これが解けるようになりたい!」と言った問題意識がないので、授業を聞いていてわからなくなると、頭がボーっとしてしまうことも多いです。

もう一つは、授業を受けただけで満足してしまって復習しない、という特徴もあります。こういう人はどれだけ良い授業を受けても、どれだけたくさんの授業を受けても、成績は上がりません。

一方、大手予備校で成績が上がる人の特徴は、その逆です。まず、予習をしています。予習の時点で、自分のわかる点、わからない点を洗い出しておき、授業では自分の分からない部分を一生懸命、聞きます。

そして、授業の後は、学んだことを何度も反復します。理想は7回以上反復し、最終的には自分が受けた授業を自分が再現できるようになるまで理解するのです。

それでも理解できないことがあれば、恥ずかしがらず、遠慮することなく、質問に行きます。

おそらく、授業だけで100%わかる、それが毎日続くという人はいないでしょう。

ですので、分からないことがある時は教えてもらう、英作文や下線部和訳など添削が必要なものは添削してもらう、自分にとって的確なアドバイスをもらうのです。

そうして、自分の力にしていくのです。

これらのことを実践している受験生は、大手予備校でも成績を上げていくことができますし、これらができない人は、大手予備校に通っても思うように成績はあがりません。

ただ、受け身になって授業を聞くだけではなく、いかに能動的に課題に取り組んでいけるかがカギなのです。

大手予備校に通う人は、ぜひ、今回のポイントを押さえて成績を上げるようにしていってください。

自分に塾や家庭教師は必要か? 8つの判断基準

この記事を読まれている方は、受験勉強を始めるにあたって、「どこの塾に通おうか?」「それとも家庭教師にしようか」と考えている最中かと思いますが、その前に、「自分には塾や家庭教師は必要だろうか?」ということは検討されましたか?

大学受験に、なぜ塾や家庭教師が必要か、考えてみるのも良い機会と思われます。

私たちの答えから言うと、受験勉強を最初から最後まで自分一人でできるなら、塾も家庭教師も必要ありません。

大学受験は、「友達が塾に通っているから」「親戚が家庭教師を雇っていたから」と、誰もが同じようにしなければ合格できない、というものでもありません。

ただ、自分に必要かどうかを判断する前に、一人で大学受験を進めていく場合、どういうことが必要になってくるかを先に知っておいた方が良いと思います。

受験勉強を一人で進めていける人かどうかは、次の8つの基準が全て「はい」の人です。

  • 入試までの勉強計画が立てられる
  • 入試までに何をどれぐらいやればペース配分できる
  • 今日一日、何をどれぐらいやっていくべきかわかる
  • 計画通りに進まない時、その軌道修正ができる
  • わからない問題にぶつかった時、自分である程度対処できる
  • わらかない問題を教えてもらえる学校の先生や友達、兄姉がいる
  • 集中できる勉強場所がある
  • 信頼できる相談相手がいる

まず、勉強面で言うと、分からない問題があったときに自分で調べることができるかどうか、高校生なら学校の先生や友達に教えてもらえるかどうかは重要です。

環境面で言えば、自分の家では集中して勉強できない、学校では夜遅くまでできない、といった問題がないかどうかの確認は大切です。

図書館や喫茶店なども勉強場所の選択肢の一つになりますが、常に集中できる席を確保できるかどうかも問題になるでしょう。

そして、精神面で支えとなるのが相談相手の有無です。

進路相談や勉強のペース配分だけでなく、不安になったとき、緊張しやすいとき、やる気が出ないとき、相談できる相手がいれば心強いです。

受験は心理戦です。受験生にはメンタルを支えてくれる人や相談できる人が身近にいると、大きな力となります。

自学自習する場合、上記の8つを自分で対処していかないといけなくなりますが、塾や予備校に通う場合であっても、「勉強面」「環境面」「精神面」で確実なサポートが得られるかどうかは重要チェックポイントです。

特に、精神面のサポートの有無は受験生にとって大きいです。

相談できる人や信頼できる先生がいれば心強いですが、逆に、信頼できる先生だと思っていないなら、いくら塾に通っても、家庭教師を雇ってもほとんど意味はありません。

勉強を見てもらう先生が、精神的に信頼できるのか、受験勉強という観点で導いてくれるのか、あなたのことをしっかり応援してくれるのか、そういった面も含めて信頼できる人なのか、という判断が重要になってきます。

以上の点から考えて、自分は塾に行くべきか、それとも予備校か、家庭教師の先生に教えてもらうべきか、どんな先生がいいか、どんな環境ならやる気が続くか、と考えていくと、自分に最も適した選択ができるようになっていくでしょう。

大手予備校の“授業力”と個人塾の“面倒見”を融合したステップアップの「勉強会」

さて、ここまで大手予備校と個人塾の特徴や良さを紹介してきましたが、受験生にとって、大手の良さも、個人塾の良さも、両方を必要とする時はあるでしょう。

そこで、当塾は両方の良さを取り入れた勉強スタイルを確立しました。

それが、「偏差値70の感覚を伝える勉強会」です。

当塾は、大手予備校のような大教室・大人数の授業はありませんが、10人ぐらいに対象者を絞った「勉強会」を開催しています。講師は、塾生一人ひとりの勉強の進度や弱点を把握しているので、同じ壁にぶつかっている塾生だけを集めて、そのメンバーに必要なレクチャーをするのです。

この「勉強会」は解法や知識を教えるだけでなく、「偏差値70の感覚」を伝える、ということを目的にしています。

「偏差値70の人はこういう感覚で問題を解いている」、「こういう視点で問題を考えている」ということを具体的に伝えているのです。

塾生は、勉強会に参加した後、自分で問題を解いてみるとその感覚が伝わって、自分も偏差値70のような感覚で手がスラスラと動いて解けるようになっていくのです。

「勉強会」で感覚を高めていった結果、苦手だった教科の理解が深まり、1年間で偏差値20アップし、共通テストでも90点以上を取れた、という塾生が続出しています。



さらに、個人塾の良さである「質問や相談のしやすさ」「講師との距離の近さ」も実現しています。

講師はいつも塾に居ますので、わからないことがあればいつでも質問できます。

質問内容も、勉強面だけでなく、勉強計画やペース、進め方といった受験全体の相談もOK。

さらに、不安になる、緊張しやすい、やる気が出ないといった心のサポートもしています。

ですので、個人的な悩みを抱えている受験生にも力になることができます。

当塾は、思考回路を広げ偏差値の壁を超えられる「勉強会」と、講師との距離の近さを活かして全力で勉強に取り組める「環境」をご用意しています。



興味を持たれた方は、ぜひ一度、HPや資料請求、入塾説明などをご利用ください。

 

ミスターステップアップ 紹介動画

 

以上、「失敗しない塾選び~自分に合う塾の選び方」でした。