社会人から「医学部」を志す方へ、3つの心構えと成功の秘訣

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柏村 真至

柏村 真至

京都大学文学部卒。浪人が決まった春、受験の達人南極老人に出会い、逆転合格を果たす。『E判定からの大逆転勉強法』などを執筆し、一躍カリスマ講師に。南極老人いわく「彼ほど完璧に大逆転勉強法を実践した受験生はいない。さらに〝戦闘値〟がアップしたスーパー大逆転勉強法と出会える受験生は幸運だ」と。

こんにちは、柏村です。

今日は、社会人の方で、「もう一度、大学受験に挑戦したい」「医師になる思いを諦めきれない」「医学部を受験したい」という方へ向けてのお話をします。

実際、社会人になってから大学入学を志す方は珍しくありません。

当塾にも、社会人として何年か働いた後に、大学受験を志して入塾される方は何人もおられました。

私たちとしては、大学受験を目指す方が高校生でも、浪人生でも、社会人であっても、全力で応援する姿勢は変わりませんが、ただ「医学部受験」に関しては、他の学部以上に慎重になっていただきたいと思っています。

なぜなら、「医学部」に関しては、他学部と比べて別格の難しさだからです。

ですので、困難にも屈しない「やる気」や「気概」が必要なのはもちろんですが、それ以上に社会人の方は、それに応じた「準備」と「心構え」が必要です。

入試本番まで、どのような勉強計画を立てるのか、

受験生として密度の濃い生活を送るために、どのような準備が必要なのか、

社会人受験生としての「3つの心構え」と「成功の秘訣」をお伝えします。

まず、医学部に合格するために、どれぐらいの学力が必要かをお話します。

医学部入試の難易度は、国公立、私立ともに最難関です。

東大・京大に合格するレベルの学力が必要といっても過言ではありません。

たとえば、国公立大学の医学部の場合、共通テストでは最低でも85%以上は必要です。

私立大学の医学部も、偏差値65以上は最低限、必要となります。

そのため、英語・数学は圧倒的な得意教科(偏差値70以上)に仕上げることは言うまでもなく、理科でも偏差値65以上は必要になります。

さらに、国公立を目指す場合は、国語・社会ともに共通テストで8割以上の得点を確保するだけの実力が求められます。

つまり、全教科の学力をバランスよく、安定して高得点を取れるレベルにまで高めること、 それが医学部合格の必須条件です。

社会人の方は、「受験教科」から離れていたブランクを埋め、さらに、得意分野だと言えるぐらいまで実力を高めなければいけません。

たとえば数学は、国公立レベルの問題500問を30分で解く力が要ります。

問題を見た瞬間にパッと解法を思いつくだけのスピードとひらめきが必要になってきます。

英語・理科・国語・社会に関しても同様です。

全教科において、質・量・スピード、全てを高めていかないといけません。

まずは、教科に関する知識だけでなく、問題を解くスピードや瞬発力も含めて学力を高めることを目標としてください。

「段ボール6箱分」「合計3000時間」は最低ライン

では、医学部合格レベルに達する人は、受験生時代にどれぐらい勉強がしていたかをお話します。

これからの勉強量に対する心構えとして読んでください。

まず、勉強時間で言えば、「平均1日12時間、1週間80時間」を最低限のノルマとして守っている人が大半です。

10分、15分の隙間時間もムダにしない意識で勉強していました。

医学部志望に限らず、当塾の塾生の平均勉強時間は「1年で3000時間」なのです。

もちろん時間より、大切なのは勉強の中身です。

当塾では、現役高校生でも、浪人生でも、基本から完璧にしていく勉強法を勧めています。

「基本」から「応用」、「入試問題」へと3段階でステップアップしていくため、最低でも3段階で教材を用意してもらっています。

そして補足のための教材は、必要に応じて自分に合ったものを用意してもらっています。

防衛医科大に合格した永井くんは、当塾が勧める「高速学習法」を実践し、理性がぶっとんで酸欠状態になるまで英語の音読をしていました。

数学においては、『実力UP!問題集』3冊分(試験の全範囲)を30分で解き切れるまで反復していました。

おそらく反復回数にして30回を超えていたでしょう。

医学部合格レベルに達するまでに必要な課題やノルマはそれぞれ違いますが、合格を勝ち取っていった塾生たちの勉強密度の濃さは圧倒的です。

興味のある方には、塾に来られた際に卒塾生たちが残していってくれたノートや問題集をお見せします。ぜひ参考にしてみてください。

ちなみに、医師国家試験に合格するためには、段ボール箱6箱分の勉強が必要だと言われています。

それぐらいの勉強をする覚悟が、医学部には必要なのです。

“モチベーション”を保つための環境をつくる

社会人から受験勉強をする際、大切なのは「環境づくり」です。

社会に出てからの友人から、遊びの誘いが入るかもしれません。

受験勉強中に出会う人の全てが、自分を応援してくれる人ばかりではないかもしれません。

そんな時も、毅然とした態度をとって、受験勉強を続ける意志と覚悟が必要になります。

ですので、自分のモチベーションを高く維持できる環境を準備してください。

まず、 医学部受験を目指す目的や理由、ビジョンを忘れないこと。

そして、受験勉強だけに専念できる場所があること。

さらに、

もっと言えば、

これらに関しては、大学受験塾や予備校に入ることで解決されることが多いです。

不安や心配事、また、分からないことがあって勉強が手につかなくなったりするとその時間がもったいないですから、モチベーションを保つためにも、自分にあった塾や予備校、相談相手を見つけておくと安心です。

時間と資金を確保し、人生設計をたてて挑む

社会人からの受験となると、現実面の問題として「時間と資金」があります。

ご家族の方が支援してくださるなら問題ありませんが、もし、自分で資金を全て用意するとなると、

勉強中の生活費や、勉強にかかる費用をどうするか、貯金はいくらまで使えるか、などを考えておかないといけません。

勉強期間も、1年で終われるのか、2年、3年かかるかも、本人の学力次第ではありますが、ある程度の覚悟を決めて計画をたてておくことも大切です。

さらに、医学部に合格してからの6年間の学費についても考えておく必要があります。

人生設計のつもりで、“〇か年計画”として医学部受験を捉える視点を持つことをおススメします。

当塾には、入試当日までの勉強計画をたてるカウンセリングコースがあります。

医学部入試の全体像をお話しながら、どのように勉強を進めていけばよいかを具体的にアドバイスさせていただきます。

情熱だけでやみくもに突っ走るだけでは、遅かれ早かれ壁にぶつかってしまいます。

大学入試は、きちんと計画をたて、自分にあった戦略を持つことで、現実的なルートが見えてきます。

冷静な気持ちで臨みましょう。

社会人から医学部合格への成功の秘訣

最後に、社会人から医学部に合格した方の事例から、成功の秘訣をお伝えしましょう。

医学部入試の厳しい面ばかりをお伝えしましたが、このような話をしても、「それでも挑戦したい!」と意欲が途切れることなく、果敢に向かっていかれる方はおられます。

そうして見事、医学部に合格し、医師への道を開いていく方を何人も見てきました。

そういった方は、どのような勉強をしていたかをお話しましょう。

実際に、勉強を始めてみると、何年ものブランクがあって不利に感じる人も多いのですが、社会人経験が、受験勉強に全く役に立たないわけではありません。

たとえば、国語で必要な「読解力」はおそらく、高校時代よりは高まっているはずです。

普段、入試に出るような評論文は読んでいなくても、日常的に新聞や雑誌、ビジネス書や情報誌は、いくらか読んでいるのではないでしょうか。

その部分をきちんと発揮すれば、読解力は高まっていることに気づけます。

実際、国語は全く勉強しなかったにも関わらず、模擬試験では常に高得点を取り、本番でも読解力を武器に、志望大学に合格した方がいました。

社会人を何年か経験するだけで、一般常識は学生の頃よりも広く身についています。

脳は年齢とともに衰えることはなく、むしろ、使うほどに能力は上がっていくのです。

ですので、頭を使って仕事をしてきた経験は、受験勉強にも応用が利きます。

「過去の経験で不要なものは何もない、全てを活かそう!」という姿勢で、自分の中にあるエネルギーを全て受験勉強に注ぐことができれば、医学部合格に必要な学力は身に付けることができるのです。

おそらく、ここまで読んでくださった方は、

「医学部受験、どうせやるなら全身全霊で挑戦したい!」と思っているはずです。

覚悟が決まった方は、ぜひ人生をささげる気持ちで受験勉強に全力投球してください。

これからの進路を考える際に、参考になれば幸いです。

以上、「社会人から医学部合格を志す方へ、3つの心構えと成功の秘訣」をお伝えしました。