こんにちは。ミスターステップアップの柏村真至です。
この記事では、センター英語で最高得点をマークするための英語勉強法と時間配分をお伝えします。
英語の偏差値が70を超える人は、センター英語の問題を60分を目安に解き切ります。
時間配分も大事ですが、同時に、時間を気にせずとも解き終わるように、英語の感覚を上げていくことも重要になります。
この記事では、具体的に各大問にどのくらい時間をかけたらよいか、大問毎にどのように勉強を進めていったらよいかについて紹介していきます。
センター英語の攻略法を動画で解説!!
1.センター英語の問題構成と時間配分
まずは、センター英語の全体像を知るために、配点と時間配分についてお伝えしていきます。
1-1.センター英語の問題構成
センター英語の大問の構成要素は、以下の通りです。
- 大問1 発音・アクセント 配点14点
- 大問2 英文法・語法問題 配点47点
- 大問3 不要文・要約 配点33点
- 大問4 ビジュアル 配点40点
- 大問5 長文読解 配点30点
- 大問6 長文読解 配点36点
試験時間は80分で、200点満点の試験になっています。
第2問の英文法・語法問題の47点が、配点の中では最も高くなっています。
センターの時間配分を考えたときに、文法の問題でいかに時間を短縮していくかは、一つの重要な要素になります。
また、不要文削除などの問題は、最後に回してもよいでしょう。
前から解いていって60分で終えられれば良いですが、解く順番を工夫して、自分なりの戦略をもっておくことも重要になります。
では、センター英語の時間配分について、具体的に見ていきましょう。
1-2.センター英語で偏差値70の人の時間配分の感覚をつかむ。
センター英語の時間配分についてのアドバイスをお伝えします。
偏差値70の受験生の感覚での時間配分をお伝えしますので、現時点で偏差値70以上ない人はすぐには参考にならないかもしれませんが、どういう感覚なのかを想像してみるのもいいと思います。
偏差値70の人の特徴は、時間配分を気にしなくても余裕で間に合います。
最低でも9割は取れる、という人たちです。
常に190点以上取れる人は、時間も、60分前後で終わらせています。
いちいち、何分かかるか考えないのです。
普通のスピードでやれば、余裕で間に合い、9割をコンスタントでとれるのです。
国公立大、なかでも東大、京大、医学部、一部の外大など、英語を重視する大学を目指すなら、その感覚をゴールにしてください。
苦手な分野があって、そこに時間をゆっくりかけたいなら、最後に解けばいい。
苦手意識がないなら、前から順番に解いていけばいい。
解いているときに、「どっちかな?」と迷ったり、正しいとは思うけど自信がない問題が出てきたら、問題に△印をつけておいて後で見直しをすればいいのです。
偏差値60ぐらいの人は、コンスタントに8割はとれるが、残り時間が5分しかない、となることが多いと思います。
それでは残り時間でマークシートのずれをチェックする、ぐらいしかできません。
10分以上余る人は、△の印をつけた問題に戻って、別の考え方で再挑戦できます。
いろんな方法を試してみて、気になる問題を考え直せる余裕があれば、さらに高得点で安定できるようになります。
今、特に英語は悪くない、と思っていても、さらに上へ上へと伸ばしてください。
それぐらいの英語力をつけるんだ、偏差値70まで行くんだ、という気持ちでやっていってください。
1-3.センター英語の目標点
センター英語の目標点は、最低でも180点、9割以上です。
ミスターステップアップでも、偏差値70以上の受験生には、190点以上を目標にしてもらっています。
そういった受験生は、第1問から順番に解いていっても、60分前後で解き終わるのです。
2.センター英語で9割から満点を取る勉強法
ここからは、センター英語を圧倒的なスピードで解き、9割から満点を取るためには、どのような勉強法をしていったらよいかについて、大問毎に説明していきます。
2-1.センター英語勉強法・大問1 発音・アクセント問題(3分)
発音・アクセント対策は、11月、12月ぐらいで参考書1冊を完璧にすれば十分でしょう。
発音アクセント問題は、いくら練習しても参考書に載っていない単語が試験にでてくることもあります。
知っているか知らないか、だけの世界です。
だから、問題に取り組むときは、知っている単語からエンジン全開でどんどん進めていってください。
もし、迷ってしまう場合があっても、考えてわかることは少ないはずです。
その場合、優先度は低いので、いずれかにマークして、さっさと次に進みましょう。
発音・アクセントに強くなる方法は、当然ですが、「声に出して覚える」、「耳で聞いて覚える」です。
目で見る勉強では、あまり意味がありません。
名詞は前、動詞は後に強勢アクセント置かれやすい「名前動後」といったルールもあります。
それを覚えておくとよいですが、規則には必ず例外があります。
例外は試験にも出ますので、例外も必ず覚えてください。
出題されやすいワードは、ある程度決まっていますので、まずは1冊を完璧にしておけば、全くわからない、ということにはなりません。
センター試験は4択なので、一つぐらい知らない単語があっても、消去法で選んでください。
配点は大きくないので、パパっと解いていきましょう。
11月からスタートすればいい、というのは、ここを得意にしても長文や文法が得意になるわけではないからです。
直前期に詰め込んでおけばOKな部分です。
何か1冊を完璧にしておけばよいでしょう。
試験中も、長く考えれば正解になる、というようなものではありません。
知っているか、知らないか、だけです。
ですから、問題を解くときも、考えるのは最長でも30秒ですね。
それ以上時間をかけたからといって、正答率が上がるわけではありません。
自分では時間をかけている気がなくても、時間は過ぎているものです。
30秒たったら、とりあえず何かを選んで進んでください。
2-2.センター英語勉強法・大問2 英文法・語法問題(4分)
2-2-1.英文法問題
英文法問題は、 全部で10問あり1問2点です。
9割を狙うのであれば、最低でも、一問ミスくらいにしておきたい部分です。
自分が持っている参考書を完璧になるまで反復しておいてください。
『英文法レベル別問題集』でいえば、レベル1~4までは必須です。
レベル1は高校入試レベル、レベル4はセンター試験レベルです。
確実に終わらせておきましょう。
センター試験で8割以上とりたい、さらには、MARCH、関関同立、以上の有名私大に合格したいなら、レベル5までは必要ですが、まずはレベル4までを反復して完璧にしましょう。
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『ネクステージ』、『アップグレード』といった分厚めの文法書を完璧にする、という方法でもいいでしょう。
ですが、この2冊は高校入試レベルの英文法がのっていないので、そこがごそっと抜けている人は、『英文法レベル別問題集』のレベル1と2もやった方が確実です。
センターの赤本、黒本に収録されている文法問題をすべて問いていってください。
そこまでやっていてもわからない問題が出たら、間違っても仕方ないですね。
また、文法問題も知識問題ですので、「知っている」か「知らない」かの世界です。
だから、「知っている」と思い込んでしまい、慌てて誤答してしまうこともあります。
得意な人であっても、解くときは慌ててミスしないよう、「できる」「知っている」と思った時も、慎重さを忘れないようにしてください。
2-2-2.整序英作文問題
一方、整序英作文は、1問4点の問題です。
こちらの問題は確実にとれるように、練習を重ねてださい。
記号だけで、並べ替えて問題を解くのはやめましょう。
3,2,1,4,5 というように記号を書くだけでは、ケアレスミスしていても気づけません。
必ず記号だけでなく英語を書いて考えること。
英語を書いて見るからこそ、違和感があれば気づけるのです。
数字の羅列では気づけませんし、見直しにも時間がかかります。
整序英作文を解くときのとっかかりとなるは、熟語や、単語と単語のつながりを確認することです。
組み合わせやすいワードがあるはずです。
前にくっつきやすいワードは何かな?
後ろにくっつきやすいワードは何かな? という目で探してください。
ワードとワードがくっついて2ワードがつながれば、考える選択肢は一気に減り、並べ方も絞り込めるようになっていきます。
熟語を知っていると見つけやすいですね。
いきなり完成を目指さず、分かりやすい単語からつないでいきましょう。
2-3.センター英語勉強法・大問3 長文読解(不要文削除・要約)(9分)
やっかいなのが、不要文削除の問題ではないでしょうか。
場合によっては、日本語で読んでもこれが正解なのだろうか、と確信がもてないことも多々あります。
難しく、ややこしい問題がいくつも出てきますので、英語力はもちろんですが、国語の力も必要です。
苦手意識がある人は、不要文削除の問題を一番後回しにするようにしましょう。
試験が始まって前半の時点で多くの時間をかけすぎないようにするためです。
得意なら順番通りに解いていてもいいのですが、最後まで解いてから、残りの時間でやる方が、他の問題を解くときに悪い影響がないからです。
なぜなら、時間をかけたところで解けないこともあり、長文を解く時間まで足りなくなる…、それが最悪のパターンだからです。
不要文削除の問題が苦手だ、という人もいると思いますが、ミスを恐れるのではなく、他の問題で点を取ってカバーできるような対策を心がけましょう。
一方、要約の問題は、素直に問題と向き合えば、解ける問題です。
一つの問題に時間をかけすぎないように練習していきましょう。
2-4.センター英語勉強法・大問4 長文読解(表と図・広告)(12分)
英語力が高まってくれば、ビジュアル問題もそれほど難しく感じなくなります。
たかが英語の問題、と思えるはずです。
センター英語で、7割りから8割ぐらいの得点でうろうろしている人は、ビジュアルが苦手であることが多いです。
見た目の部分で慣れていないだけで、苦手意識をもっていることもあります。
そういう人は、過去問を10年分解いて慣れていってください。
予想問題や大問別の問題集がでていますが、手を広げすぎず、同じ問題の反復をしたほうが解答力はあがります。
1日で1冊を解ききって、苦手意識を突破するぐらいの勢いがあった方が良いでしょう。
落ち着いて正確に読めば、正解できる問題がほとんどです。
また、数量を表す特有の英単語がありますので、過去問に出てきた知らなかった英単語は必ず覚えるようにしてください。
2-5.センター英語勉強法・大問5・6 長文読解(物語文・説明文)(33分)
2-5-1.長文問題を解くときのポイント
できるだけ直読直解して、返り読みせず前から読んでいくように心がけましょう。
問題を解くときは、設問を先に二つくらいは先に見ておきましょう。
前から順に読んで、読んでいるうちに内容を忘れてしまって、また、最初に戻って読み直さないといけないとなると、時間がムダにかかります。
読み返したい不安が出ても、設問を解くための情報はどこか、と考えてください。
どんなことを問われているのかをあらかじめ知っておくと、そこに意識のアンテナを立てた状態で読みすすめられます。
本文の流れを押さえるのも大事ですが、設問で問われているものは何かなと、アンテナたてて読めば答えやヒントを見つけられるようになっていきます。
そうして、設問ごとに読み、その都度、解いていくようにしましょう。
そうすれば設問のたびに、最初に戻って読み直すこともなく、全てを覚えておかないといけない、という負担も減ります。
また、選択肢が3~4つもあって迷って選べなくなった時、どっちも言える、と思ったら、間違いさがしではなく、どっちがより適切か、と考えてください。
設問を解くときは、なんとなく、ではなく、根拠をもとに正解に至ることができればOKです。
2-5-2.長文問題の練習方法
『英語長文レベル別問題集』1から4までをきちんと解くようにしてください。
そこで、知らなかった単語、熟語を覚えていくことが必要です。
長文を読むときは、返り読みをせず、前から順に直読直解が不可欠です。
直読直解できれば80分以内で解くことは誰でもできるようになります。
そのためには、毎日30分の音読をして直読直解の力を伸ばしていってください。
付属CDでリスニングのトレーニングも同時にやればさらに効果的です。
さらに、最低限の精読力をつけるなら、和訳演習が良いでしょう。
センターには、下線部和訳は必要ないものの和訳の練習をすると力がつきます。
『駿台文庫の和訳演習(入門編)(基礎編)』が、ちょうどセンターレベルに対応しています。
全文を訳すぐらいの気持ちで和訳練習してみてください。
音読しながらスラスラ訳せるようになっていくと、センターの長文もスラスラ読めるようになります。
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2-5-3.全ての前提は単語力
各大問の勉強ポイントをお伝えしましたが、大前提として、単語力は常に磨いておいてください。
まずは、英単語1500を完璧にしましょう。
『ターゲット』なら1900まで単語がありますが、最後の400はセンターには覚えなくてもなんとかなります。
最初の1500は、しっかり押さえておいてください。
もちろん、単語力はあるにこしたことはありませんが、まず1500を覚えていれば、長文で何を書いているのかわからない、ということはなくなります。
システム英単語の場合なら、第4章に一番難しい英単語が収録されていますので、1章、2章、3章、5章を終わらせていれば、センター英語は読解できます。
『英単語ターゲット1900 5訂版』(大学JUKEN新書)
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また、熟語の場合も、『ターゲット』なら1000ありますが、後ろの160は置いておいて、前から840の熟語を反復する方がより大事になります。 『英熟語ターゲット1000〔4訂版〕』(大学JUKEN新書)
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以上が、センター英語を最高得点マークするための勉強法ですが、これらを全て終えていれば、必ず8割以上とれます、という意味ではありません。
最低限、必要な材料、ととらえてください。
3.センター英語の過去問の使い方
これで、8割突破は近づいてきます。
もちろん、センター模試で8割を突破したら、さらに上を目指していってください。
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また、注意として、過去問は本試験も大事ですが、追試験の過去問も解くようにしてください。
以前、本試験と追試験では問題の種類が違ったのですが、ある年度の追試験の問題が、その次の年の本試験で出題されたことがありました。
そういった意味では、追試験で新しく出てきた問題が次の年に出題されることがありますので、是非追試験の過去問についても、研究をするようにしていってください。
4.センター英語対策にオススメの参考書・問題集
主に終盤の勉強で使用する、最後の最後まで成績を伸ばすための、オススメの参考書を問題集を紹介していきます。
4-1.センター英語対策にオススメの参考書
過去問を数回解いてみると、自分の弱点がわかってくるはずでしょうから、ここでは、センター試験の解き方、コツを解説した教材が役立ちます。
『CD2枚付 センター試験 英語(文法・語句整序・発音・アクセント・リスニング)の点数が面白いほどとれる本』竹岡広信・著(KADOKAWA)
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『改訂版 センター試験 英語[読解]の点数が面白いほどとれる本』竹岡広信・著(KADOKAWA)
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4-2.センター英語対策にオススメの問題集
過去問を解く中で見えてきた自分の弱点を補強するための問題集を、大問の問題別に紹介していきます。
4-2-1.発音・アクセント問題
発音・アクセント問題ができなかった場合には、以下の問題集でフォローしてください。
『短期で攻める再頻出問題発音・アクセント300』佐々木欣也・著(ピアソン桐原)
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4-2-2.文法問題
2-2-1で紹介した、『英文法レベル別 問題集⓵~④』安河内哲也・著(東進ブックス)に戻って、復習をします。
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4-2-3.口語(会話)問題
口語表現ができなかった場合には、以下の参考書をオススメします。
『英語入試問題解法の王道<1>会話問題のストラテジー(河合塾シリーズ 英語入試問題解法の王道)』島田 浩史、柴田 卓也・著(河合出版)
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コンパクトな本なので、あっという間に終わります。
短期間での反復にはもってこいの問題集です。
4-2-4.整序英作文問題
『マーク式基礎問題集(5)英語〔語句整序〕』(河合出版)
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『英語構文詳解』伊藤和夫・著(駿台文庫)
以上のどちらかの問題集で復習をします。
4-2-5.ヴィジュアル問題、長文問題
ヴィジュアル問題と長文問題については、慣れが肝心です。
まずは過去問を10年分解いてみて、それでもできない場合は手を広げず、同じ問題を反復練習してください。
5.9割から満点を狙うセンターリスニングの対策法
この章では、センター英語のリスニングの対策法についてお伝えしていきます。
5-1.センターリスニングの特徴と配点
センターリスニングは、試験時間が30分、50点配点で試験が行われます。
各大問毎の構成と配点は以下のような形になっています。
- 第1問 マーク数6 配点12点
- 第2問 マーク数7 配点14点
- 第3問 マーク数6 配点12点(AとB 各3問ずつ)
- 第4問 マーク数6 配点12点(AとB 各3問ずつ)
5-2.センターリスニングの平均点
センターリスニングの過去5年間の平均点は以下の通りです。
- 2019年 31.42点
- 2018年 22.67点
- 2017年 28.11点
- 2016年 30.81点
- 2015年 35.39点
筆記試験が200点満点なのに対し、リスニングテストは50点満点です。
リスニングテストを判定に利用する大学では、250点を200点に圧縮して計算する形になるので、リスニングの配点は高いといえます。
6.センターリスニングの勉強法
それでは、センターリスニングの勉強法について紹介していきます。
6-1.リスニングは継続してやろう
リスニングの対策はまず、普段から1日30分の音読をしていくこと、そしてスキマ時間に積極的に英語のリスニングをしていくことが大事です。
ただ英語が苦手な人はリスニングだけでは読めていない、聞き取れていないということがあります。
テキストを見ながらのリスニング、何も見ないでのリスニングの両方をやってもらった方がより成績を上げていくことができます。
その上で、センターの過去問や国公立のリスニング問題を解いていこうという中でなかなか成績が上がらない、どうすればいいのかということについて今日はお話したいと思います。
まず大事なことは、これはリスニングに限らない話ですが、こういった一つ一つのステップを細分化していくことが大事です。
そのようにしないと、分からないところがどこなのか分からない、何をすればいいのかそもそも分からない状況に陥ります。
この状況では一向に対策を進めることができませんし、何か対策を取ったとしてもそれがとんちんかんであれば全部無駄になってしまいます。
しっかりと原因を特定していく、そしてその原因の特定後どうしたら解決できるかという考えに至らなければならないということです。
リスニングに関して言えば、どのようなステップがあるのであろうか、そしてどのステップで自分はつまずいているのだろうか、ということをしっかりと見極めなければなりません。
6-2.聞き取れなかった箇所は何回も聞こう
例えばセンターのリスニングの場合、2回音声が流れます。
4回聞いたら自分は50点満点で40点以上取れるのであれば、いきなり答え合わせをするのではなくてリスニングの時に3回、4回、5回と聞いてください。
このような人はこの練習をどんどん続けていけば、2回以内にどうすれば解けるかということが分かってくるようになると思います。
そうではなくて、もうそのスピードにそもそもついていけてないという人、4回、5回聞いても分からないという人は、例えばパソコンなどでスピードを調整することができるので、0.9倍速、0.8倍速、と再生速度をゆっくりにしてみたり、一文読み終わったら再生機器を止めて何を言っていたかを考えてから次の英文に進んでみたりしてください。
同じ英文を何回も聞くのではなくて、ゆっくりにしたり1度止めて余裕を持たせたりすれば解答できるのかもしれません。
あるいは、そもそもリスニングで読み上げられていた単語や熟語の中で、知らないものがあったということであれば、ゆっくり聞こうが何回も聞こうができないので、語彙力を身につけなければなりません。
このように、単語帳をやっているけど実は基本的な単語がおろそかになっていたり抜けていたりしたという人は、語彙力を増やしていかなければリスニングの点数は上がっていきません。
だいたい聞き取れているけれど精読力が足りない、正しく訳せていないのであれば、ただただ精読力を鍛えていくための下線部和訳の練習をしていくことが必要になると思います。
ざーっと大まかに訳していても選択肢がどちらか選べないということもあるので、リスニングにおいても精読力は必要です。
そして英語の音読では直読直解、前から理解していこうとお伝えしていますが、リスニングにおいても同じことが言えます。
右から左に情報が流れていくので、全部を聞いてから訳すということができません。
ですから、3ワードから4ワードくらいのセンスグループごとに、瞬時に頭の中で理解していく必要があります。
普段から直読直解をしていない、練習が足りていない場合、リスニングにおいても音読においても長文の勉強においても、とにかく前から理解していくという姿勢、そしてその能力を高めていかなければいつまで経ってもリスニング能力は上がりません。
7.センターリスニングの解き方のコツ
7-1.先読みをしよう
どこに注目していいのか分からない、だいたい聞き取れるけど正解できないという場合は、設問を先に見てアンテナを立てておくということが必要です。
特に長いリスニングになってくると、最初から最後まで全部聞き取るというのはなかなか難しいですし集中力が持たないこともあります。
あまり解答に関係のないところは真剣に聞くのではなく、必要な情報をしっかりと聞き取ることができれば十分に正解ができます。
その必要な情報を知るために先に設問に目を通しておきましょう。
選択肢まで見るのは少し大変だと思いますので、設問の方に目を通しておき、これに注意しながら聞けばいいのだという潜在意識のアンテナを立てた状態でしっかりとリスニングしていくことが非常に大事になってくるポイントです。
8.センターリスニングの過去問の使い方
過去問を使うときに気をつけてほしいのは、普段から耳を鍛えるために音声を聞くことと、過去問演習で問題を解くということを分けてほしいということです。
センター試験の過去問を解くといっても、それ以前に英語を聞く力が育っていなかったら、問題演習をしてもあまり意味がありません。
春から秋頃までは、問題演習というよりも、音読やスキマ時間に音声を聞く勉強を中心にした方が良いでしょう。
この時期は、英語の音声に慣れることによって、英語を前から理解できるように、耳を鍛えていく時期になります。
継続して耳を鍛え、秋頃になったら過去問を解き始めます。
過去問を解くとき、この時点ではまだ練習段階なので、1回で聞き取れなかった部分は、音声をゆっくりにして聞いたり、3回、4回、5回と、何度も聞き返して構いません。
また、自信をもって答えが選べた場合にも、すぐに答え合わせをするのではなく、一度スクリプトを見ながら音声を聞いたり、音声に合わせてシャドーイングしたりという風に使っても良いと思います。
ただし、問題演習のリスニングCDというのは、解答時間も含まれるため、音声が2回流れる間にどうしても間が出来てしまいます。
そのため、英語を聞いている時間よりも、待っている時間の方が長くなってしまうので、反復練習にはあまり向いていません。
ですから、センターリスニングの過去問は、秋以降に問題演習の形式で解くことをオススメします。
付属のCDには5カ年分の問題が収録されています。
リスニングが苦手と感じていて、もっと問題慣れをしたい場合には『マーク式基礎問題集(11)〔リスニング〕』を使って、問題慣れしていくようにしてください。
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9.センターリスニングのオススメの問題集
9-1.センターリスニングのオススメの参考書
センターリスニングの対策には、『マーク式総合問題集英語2020』(河合出版)がオススメです。
過去問だけで問題が足りない場合は、マーク式問題集を使って練習していくようにしてください。
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9-2.センターリスニングのオススメの問題集
リスニングの対策には、音読30分とスキマ時間に積極的にリスニング音声を聞くことをオススメしました。
長文読解の勉強に使った『英語長文レベル別 問題集』は、付属CDがついているので、そのCDを聞くようにして、脳と耳を英語漬けにしましょう。
英文の直読直解と同様、英語を聞いて前から順番に意味が理解出来る耳を作っていくことが目的になります。
レベル③の標準編が、センター試験レベルにあたります。
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10.最後に センター英語を60分で解くために
ここまで、センター英語で9割を超えるための時間配分と勉強法について紹介してきました。
最後に、一つお伝えしたいことがあります。
「センター英語は、60分で満点を取って当たり前のセルフイメージをもて」ということです。
結局は受験生自身がブレーキをかけてるってところが一番大きいんです。
センター英語とか60分で取れて当たり前というところに、まずは能力を持っていくというよりは、ぞれくらいのセルフイメージにまずは持って行こう、ということです。
これは、問題を侮っていいとか馬鹿にしていい、見下していい、油断していいという意味ではありません。
まずはセルフイメージをそのレベルまで持っていってたら、英語で160点を超えて「やったー」という風に喜ぶのではなく、「160点か、まだまだだな。」くらいの気持ちでいてほしいということです。
自己卑下する必要はもちろんありません。
「まだまだ自分はできるんだ」という気持ちをもって、勉強を続けてほしいということです。
特に英語は、大逆転勉強法や限界突破勉強法を忠実にやればやるほど、露骨に努力が点数に反映するんんです。
センター数学で失敗したとか、センター国語で失敗したというケースはあるんですが、センター英語で失敗したというケースは、普通にやればありませんからね。
南極老人がいうには、普段9割取る人がセンター英語で120点、130点を取るっていうのは、宇宙人に会うくらいの確率と同じくらいだって、言っているわけですよね。
でも、数学とか国語はそういうことがあるんですね。
英語は、努力がそのまま現れるので、英語の点数が上がってないということは、努力をしていないとまでは言い過ぎかもしれませんが、勉強法が分かっているのに上がってないということですから、やっていない、逃げてるってことです。
逆に言ったら、やったら上がるわけですから、やってないのに上がらないのだとしたら、受験は心理戦。
自分でブレーキをかけてしまっている。自分でシャッターを下ろしてしまっているということですよね。
本当はまだまだ成績上がっていくんだよ、っていうところを、自分で自分に言い聞かせるっていうところが一番大事になってきます。
是非、頑張ってセンター英語で9割以上を当たり前に取れるレベルになれるまで、この勉強法を実践してみてください。