【古文】初学者向け!『古文読解をはじめからていねいに』の使い方2つのポイント

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柏村 真至

柏村 真至

京都大学文学部卒。浪人が決まった春、受験の達人南極老人に出会い、逆転合格を果たす。『E判定からの大逆転勉強法』などを執筆し、一躍カリスマ講師に。南極老人いわく「彼ほど完璧に大逆転勉強法を実践した受験生はいない。さらに〝戦闘値〟がアップしたスーパー大逆転勉強法と出会える受験生は幸運だ」と。

こんにちは、柏村です。
今回は、古文の初学者におススメの教材、『富井の古文読解をはじめからていねいに』の使い方のポイントをお伝えします。

まず、この教材が向いている人は、これから古文の勉強をはじめよう、基礎から固めていこう、という段階の人です。

高校1年生の人でも十分に使うことができますし、高校3年生で、これから古文の勉強を基礎から始めたい、という人にもおススメです。

古文の勉強を進めていく際、基本となるのは、「古文単語」と「古典文法」 です。
まずこの二つを覚え込むことは必須です。

そのうえで読解力をつけるための参考書として、
『大逆転勉強法』では、 『センター古文 満点のコツ』 を紹介しました。



ただ『センター古文 満点のコツ』は、題材がセンター古文になっていますので、いきなりそのレベルを読むのは難しい、と感じるかもしれません。

そういう人におススメなのが、この 『富井の古文読解をはじめからていねいに』 なのです。


この本なら題材がカンタンなので古文に慣れていない人にも読みやすく、古文読解の方法を基礎から学ぶことができます。

では、ここから『富井の古文読解をはじめからていねいに』の使い方のポイントを2つお伝えしましょう。

使い方ポイント1:古文読解のテクニックを身に付けて基礎を固める!

この本で学ぶことができるのは、
主に、「古文読解の方法」 です。

古文読解で大事になるのは、 「主語を見抜く」 ということ。
主語がわからないまま筋を追っても、内容をちゃんと理解できません。

古文は主語が省略されていることが多いのですが、そんな文章でも、主語を見抜くテクニックや古文特有の法則があるのです。

たとえば、

・人物名のあとに、「、」が来たら、主語

・文の区切りの助詞が「て」「で」だったら主語は変わらないことが多い

・文の区切りの接続助詞が「を、に、ば、ど、ども」だったら主語が変わることが多い

・敬語を目印にして、尊敬語、謙譲語などをチェックして、主語を特定する

などです。

また、敬語が識別できたら、目的語も見分けることができます。

このような古文読解のテクニックをこの本を反復すれば習得することができます。
読解の際の着目ポイントを学び、テクニックが身につけば、序盤でやっておくべき古文読解の基礎を固めることができます。

使い方ポイント2:読解をサポートしてくれる「古文常識」を身に付ける

古文の力をつけるために、もう一つ大事なことがあります。
それは、 「古文常識」 の習得です。

古文では、文法だけ習得しても壁にぶつかることがあります。
たとえば、

「主語が特定できたけど、内容が全然わからない」

「現代語訳はできたけれども、内容が頭に入ってこない、イメージできない」

「ストーリーのオチが分からない」

ということがあるんです。

その理由は、「古文の常識」がないため、と考えられます。

ですので「古文の常識」を補っていく勉強もしていってください。

この 『富井の古文読解をはじめからていねいに』 は、古文の主なジャンルである、説話、物語、日記、随筆など、全てが網羅されています。

さらに、当時の時代の常識がどのようなものだったか、フルカラーで描かれているページがあります。
そのページをよく見ておいてください。

当時の常識を理解していると、ストーリーをイメージしやすくなります。

たとえば日記だったら、作者はわざわざ主語「わたしは~」とは書きません。
それは現代文でも同じですよね。
日記を書くときに、わざわざ「わたしは~」と書かず、「何をしたか」「何を思ったか」をどんどん書いていきますよね。
それを知っておくと、日記文だとわかった時点で、主語がなくても安心して読み進められます。

また、登場人物の行動が現代の常識と違っていても、当時の人たちにとってはよくあることだと知っていれば、不安にならずに読み進められます。

このように、作品のジャンルと当時の時代背景や常識を知っておくだけで、古文読解の大きなヒントになります。

この本1冊に、古文読解の重要ポイントが2点、わかりやすくまとまっています。
これから古文を勉強していこうという人はぜひ活用していってください。

以上、『古文読解をはじめからていねいに』の使い方2つのポイントでした。